映画三昧記 | ||||||||||||
●僕のうねり。 遅ればせながら、やっと「SHOGUN 将軍」を見た。 エミー賞18冠に輝いた「SHOGUN」をシネコンで限定上映。 ただし、1話と2話のみでの判断だが、1話では海外では理解は???だが、 2話から、ようやく対立軸がしっかりしてきての、さあ、これから面白くなるでエンド。 受賞もうなづける真田広之の存在感、制作陣の日本時代劇のリスペクトもあり、 丁寧な作りには敬服しました。全話見たくなってきたよ・・・。 ●映画三昧記2024年11月16日 ●僕の情熱。 「グラディエーター2」を見た。 24年を経て、第2弾。 前作と同様、巨匠リドニー・スコット監督の力量は衰え知らず。 格闘シーンは見所満載。2時間半に及ぶ長尺なれど、さすがです。 これぞ、ハリウッドパワーか。 ただし、前作の主演ラッセル・クロウには敵わない。 「ネネ エトワールに憧れて」を見た。 12歳の黒人の少女が、パリ、オペラ座の学校でのいじめ、差別を乗り越えて 主役をめざす物語。これでだいたいの話は読めるが、 そこは、どう落とし込むか?総じて悪くはないが、肝心のラストがあまりにも安易、 ここで、興醒めしてしまった。 ●映画三昧記2024年11月11日 ●僕の過酷忍耐2本。 「ルート29」と「本心」見た。 まず、「ルート29」は、綾瀬はるかということで、まったりロードムービーと 思いきや、出鼻から、こりゃ、芸術してます映像、さらに、 どうだ、このシュール感性をとくと、ご覧あれ・・・が最後まで2時間。 何故に綾瀬はるか、事務所、出演を決めたのか、あら不思議? 単館系映画の中でも、針のむしろに坐らされる地獄絵図。 エキストラ含め、協力した鳥取の地元の方々、見てビックリでしょう。 このような出来に、”何でなん!”の悲鳴が轟きそう。 シネコンで上映したら、絶対アカン映画。 「本心」は、大好きな監督のひとり、「月」等の石井裕也監督最新作。 A1アバターの世界に入り込み、亡き母とのやりとり含め、 これから現実に起こりそうなアバターバイトに翻弄される一若者の顛末。 レビュー評価は総じて高いが、私は好きじゃない。展開も安すぎるし、 結局、何が言いたかったのか、テーマが地についてない。 期待値が高いだけに、ほんまに、がっかりです。 ●映画三昧記2024年11月8日 ●僕は吐きたい。 後編、「室井慎次 生き続ける者」を見た。 前編のあからさまな水増し内容、室井”北の国から”的な話の苦行に耐えて、 この後編で落とし前をどう、つけてくれるのか?だけの淡い期待のみ。 やはり、脚本家を筆頭に制作陣の老害ぶりの展開は、前編と何も変わらない、 事件は二の次、無駄な逸話、年寄りたちの説教話、恐るべき教訓をとくとくと・・・、 最後は、唐突にみんな、いい人ですよのアピールパレードのダメ押し。 これで泣いて下さいの演出もさらに腹が立つ。 フジテレビさん、こんなの作っちゃいけません。 ●映画三昧記2024年11月5日 ●僕日和。 「スマホを落としただけなのに 最終章」を見た。 シリーズ3作目、エンド作。どうせつまらないとわかりつつ・・・。 そうです、展開はめぐるが、辻褄は合わない、いい加減、 やりたい放題のハッキングバカ騒ぎ、こんなの東宝さん、作ってていいの? 「十一人の賊軍」を見た。 エミー賞背席巻した「SHOGUN」の勢いをかり、東映が再び、 時代劇で世界マーケットを視野に、「孤高の血」の白石和彌監督を迎えての 取り組んだ意気込みは買うが、2時間35分の長尺、見事な肩透かし。 少人数で砦を死守するテーマなら、黒澤明監督の「七人の侍」の超名作もあり、 ヒットはしなかったが、三池崇監督の2010年作「十三人の刺客」では、 松方弘樹が脇役ながら久々にこれぞの殺陣を見せるなど、出演者みな、 1時間あまりにわたる存分に派手な激闘は記憶に新しい。 じゃ、これを超えるパワーじゃ、作る意味も無い、それがどうだ、 安直な脚本、見せ場の無い、主に爆破の力をかりた戦いにウンザリ。 キャステイングがあまりにも安い。こんなもの見せられるとは・・・。 来年、大泉洋主演で「室町無頼」の公開もあるが、 東映さん、ここは勝負どころですよ。期待を込めて。 韓国映画「DOG DAYS」を見た。 ペットの犬と飼主たちのハートフルなお話。 唸るほどの出来栄えではないが、うまくまとめてあるし、 見てて飽きないのがいい。韓国映画らしい味わい、 好感の持てる1作です。 ●映画三昧記2024年11月1日 ●僕とやわらかい雲。 「アイミタガイ」を見た。 桑名が舞台というのもあり、早速。 結婚や生き方に臆病な女性が、過去、自分を見守ってくれた亡き親友の 想い出をひきずりながら、不思議な繋がりで再生していく物語。 黒木華はじめ、出演者みな、演技も凄くいい。 小品ながら、ここまで上手くまとめた映画になった。 さりげない感動、オススメの1作です。素晴らしい。 「がんばっていきまっしょい」を見た。 田中麗奈主演の1998年作の実写版は今でも心に残る傑作だった・・・。 本作はアニメとして、そう見る気もなかったが、あの青春の瑞々しさを 比べてみたくなった。 今風に画像はとても綺麗なのはいいが、少女たちの心の機微が散漫。 何にスポットを当てたいのか、中途半端な出来。 「ジョーカー フォリ・ア・ドゥ」を見た。 傑作の1作目でとどめておけばいいものを、案の定、全米大コケ。 2作目にする意味も無いくらい、中味は薄い、それもミュージカル仕立て。 監督の悪乗り、前作の泥を塗ってしまった、タチの悪い自己満足映画。 ●映画三昧記2024年10月28日 ●僕と日向坂4期生。 「ゼンブ・オブ・トーキョー」を見た。 日向坂のアイドル映画とは知らず鑑賞。 東京に修学旅行の女子高生たちが、それぞれに東京の名所をめぐる たわいもない逸話なれど、つい見れちゃう。ふわっとして、どこかキリっとして。 意外に、私は面白かった。”青春、しちゃってる~・・・”。 ●映画三昧記2024年10月27日 ●僕には苦痛。 「八犬伝」を見た。 八犬伝の虚構と滝沢馬琴の創作作活動の模様が交互に描かれる。 過去に薬師丸ひろ子の「里見八犬伝」を見たが話も忘れたし心にも残らなかった。 だから、見ていてチンプンカンプンの上、退屈が襲う・・・。 製作費はかかって、時代劇に取り組む姿勢は好ましいが、 何かまとまりもない。 ●映画三昧記2024年10月25日 ●僕は飛びつく。 「最後の乗客」を見た。 この作品も、「侍タイムスリッパー」同様、自主制作、当初公開1館から、 全国拡大と注目される1作。インディーズ映画がこうも続くとは・・・。喜ばしい。 内容は、深夜のタクシー運転手、最後の乗客から始まるミステリーなドラマ。 ネタばれになるので、あえて展開は伏せるが、東北震災10年後に起こった 出来事?というのが最大のテーマ。それ故に、ある程度読めるし、オチも これは無理スジか?とも思うが、そう言うのは野暮かもしれない。 過去に悔いることを、もっとちゃんと伝えればよかった、 そう、思っている被災者の方々への鎮魂映画では・・・。 「侍タイム・・・」然り、みな、レベルが高い。見る価値あり。 「SAW X」を見た。 2004年の1作目「SAW」、インディーズ映画の低予算ながら驚愕の衝撃度は 当時、度肝を抜かれたのは忘れもしない。ビックリのびっくり。 それ以後、本作で10作目、全作見てはいるが、グロいばかりで 何度も何度もハズされても、凝りもせずに、今回は切り口だけがいいだけで、 後は、もうお決まり。無理無理の筋に何なの? ひと山当てた製作者ジェームズ・ワンの小商いのシリーズ化にうんざりする。 韓国映画「破墓パミョ」を見た。 韓国で今年1200万人動員の大ヒットに期待も一段と高まったのが運のつき。 何でもアリ様相ホラー、もうごちゃごちゃ、勢いだけで押しまくる、 一体、何がどうやら?ヒタヒタする雰囲気だけでどうぞ召し上がれです。 日本と雪解けの中、日本の変な歴史感、悪意ありのぶっこみ?やれやれ。 ●映画三昧記2024年10月18日 ●僕のいきつけ。 「まる」を見た。 私の大好きな映画「かもめ食堂」の荻上直子の最新作。 今回は堂本剛を主演に迎えて、画家アシスタントをクビになった男の奇想ドラマ。 見知らぬ男に円周率を何故か叫ばれ、つい画紙に○を描いただけが、 ひょんなことから高値になり、世間に認知されて翻弄される煩悩の世界観か? 芸術にありがちな、何でソレがバズるという絵も多々あることから、 それを皮肉っているのもかもしれない。 全体的に退屈な映画ととられるかも。ただただ意味を深く追求しないこと、 そうすれば、こういう映画もアリかも。 荻上ワールドもどんどん、無我の境地なのでしょう。 「若き見知らぬ者たち」を見た。 亡き父の借金返済、母の介護の追われる男の訳も無く見知らぬ男たちに 暴力をふるわれ、警察にも仲間扱いされ死に追い込まれる悲壮に満ちたお話。 救いもなにもない、無残で退廃的、もう生理的に嫌悪を覚える映画。 それを、さも映画してるでしょうの監督の自己満。 「はじまりの日」を見た。 名古屋を舞台に、元Jウォークの中村耕一扮する、身の上話な元ロックスターと 歌好きで不器用なハーフ女性の再生物語。 お決まりコースの展開、落ちぶれ男が彼女のために奔走して願いを叶えとする日々を ミュジーカル仕立にして、華やかさは出してはいるが、やっぱ定食。 確かに女性の歌は凄く上手いが、肝心の歌がすべて英語、 それも今の置かれている立場を説くから、あら不思議? 普段のセリフはすべて日本語なのに、それで英語歌詞って、何ソレ?です。 「BISYU 世界でいちばん優しい服」を見た。 これまた愛知、一宮の尾州ウールネタの地元初な映画。 発達障害の高校生が実家の織物工場で自ら作った生地のデザインの服で コンクールをめざす、これもお決まりです、特にそれ以上はないが、 よく、まとめた方だと思います。 ●映画三昧記2024年10月11日 ●僕は神戸コロッケを食す。 「室井慎次 敗れざる者」を見た。 久々の”踊る・・・”のスピンオフ、期待感はないが、でも見てしまう・・・。 定年前に退職し、故郷秋田の片田舎で2人の里子親として暮らす中、 家の近くで、昔かかわった事件の犯罪者が埋められた腐敗死体が発見される。 その導入部から、2時間、事件にはほぼ触れられず、ただただ、室井の 田舎暮らし、里親関係を中心に、「北の国から」状態が延々と見せられのみ。 突っ込みどことも多しで、やれやれで、はい。終わり。エンドロール後、 次作「生き続ける者」の予告編で、事件の解決話が。まさに水増しスカスカ、 これって、テレビで放映で十分でしょう。お金とるなよ、フジさん。 ●映画三昧記2024年10月9日 ●僕はやっと。 「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 真正版」を見た。 去年公開されたが見逃し。あとあと、あまりの高評価に後悔するばかり・・・。 DVD待ちしてたが、カット数など新たな追加編集してのバージョンアップして、 あらためて公開にいざ。 小学生時代にTVで熱心に見て、ハマった世代ゆえに思いもひとしお。 本作は、鬼太郎の誕生秘話だが、これがとても良く出来ている。 水木ワールドふんだん、存分に楽しめました。 やっぱ、日本のアニメ力は世界でも群を抜いていると感心するばかり。 好きです。 ●映画三昧記2024年10月7日 ●僕にいんげんを食べさせて。 「シビル・ウォー アメリカ最後の日」を見た。 近未来のアメリカの内戦によるド派手な戦争アクション映画と思いきや、 報道記者たちの目線側のロードムービーが大半を占めている。 そこが、かなり時間稼ぎで退屈するが、 やっとクライマックスでの銃撃戦、ホワイトハウス陥落シーンは かなりの製作費をつぎこんでいるのは伺える。一体、どこのロケーションか? ここは見所なのだが、で、どうした?でエンドに・・・。 まあ、アメリカが分断といわれる中、下手すると挙句はこうなると、言いたいのか? 物足りない。 「ビートルジュース ビートルジュース」を見た。 ティム・バートン監督出世作、1988年作「ビートルジュース」の36年ぶりの続編。 ティムワールド全開なれど当然、ファンタジー、お気楽に見ればそこそこに面白い。 娘役の女の子がとても可愛いので見れたかも。 ●映画三昧記2024年9月29日 ●僕は待ちに待った話題作を。 「侍タイムスリッパー」を見た。 「カメラを止めるな!」の再来か、自主制作映画が当初一館から100館への快挙! これを見ずして、自主映画経験者にはたまらない1作。 江戸時代から現代へ侍がタイムスリップ、そこは時代劇撮影所だった・・・。 さてさて、この先は?前半は斬られ役になるなど、現代へ対応する姿を コミカルに描かれる。そこまではいい、予定調和。さあ、ここから勝負、 これがこれが予想以上の巧みな展開、脚本に唸りまくる。 カット、カットがとても丁寧な画作り。これが自主制作かと思えない上手さ。 大方、無名俳優陣なれど、違和感なし、それがちょうどいい塩梅。 ラストも決まった、唖然とするほどの出来栄えに思わず拍手を送りたくなった。 本当に素晴らしい! 昨夜、TBSで、この自主制作者の制作経緯を紹介されていたが、過去、自ら6作、 本業は京都の年配の農家さん。今回は制作費も貯金が底をつき、 愛車を手放すなどしてのこの映画愛。 まっしぐらに突き進む原動力に敬意を表す。アンタは凄い!!! 久々に、映画の極みを見た。 *あと、東映の力添えも多大、一役買った。”時代劇の火をたやすな!”の 熱い熱いメッセージも、これからの時代劇作りを後押しする一石を投じた。頑張れ! 本当に良かったよ~! ●映画三昧記2024年9月28日 ●僕は後悔先に立たずです。 「傲慢と善良」を見た。 「かがみの孤城」の辻村深月原作とあって、興味大。 婚活アプリで知り合い、1年近く付き合い同棲に至るが、結婚話の最中、 彼女は突然、連絡無しに姿を消してしまう・・・。 彼は彼女の実家を含め、今までの交友関係をさぐるうち、 彼女の真実にたどりつくというミステリータッチな展開。 かなり粗い会話、薄っぺらさが透けて見えるが、そう退屈はしない、 さてさて、どう落としどころは、ハッピーか、アンハッピーか? 結果は原作とは違うらしいが、私はこれでいいと思う。 *余談:恋愛は失ってから大事なことに気付くもの。これは私の命題です。 ●映画三昧記2024年9月27日 ●僕はハテ? 「クラウド」を見た。 来年のアカデミー賞外国語賞に早々、日本代表に選ばれるということから 期待を持って、臨んだが・・・。 え~っ、何じゃコレ?これでいいの?本当にこれが日本代表とは? 内容は、転売ヤーが恨みから得体の知れない集団に襲われるサスペンス。 監督も外国受けのいいの黒沢清らしい演出なれど、 あきらかに感覚が鈍っている。つながり、動機、一体、何を描きたいのか? 肩透かしもいいとこ。ガッカり。 「僕が生きてる、ふたつの生きる世界」を見た。 「そこのみにて光輝く」の呉美保監督、9年ぶりの最新作。 本作は、ろうの両親を持ち健常者として生まれた息子の成長過程の葛藤の日々を 繊細に描かれている。呉ならではの描き方だが、後半が箇条的な逸話に 少々、焦点が薄まれたような・・・。それでも確かに見る価値はあります。 ●映画三昧記2024年9月19日 ●僕は24年ぶりに・・・。 新たにデジタルリマスター版の「シュリ」を見た。 2000年日本公開当時のこの作品を見て韓国映画の底力を知った。 ハリウッド並みのアクションと展開。唸るものだった。 日本でも、韓国映画としては初の大ヒットを記録し、その後の韓流映画の火付け役に。 あれから24年を経て、どうかと思ったが、とんでもない出来栄えにさらに唸る。 初見より、数段、面白い。少々粗はあるが、脚本がとても良出来ているのに感心。 今回は色彩、音響がレベルアップ、銃撃戦の迫力は今でも見劣りはしない。 今まで、アクション映画という認識だったが、ラブストリーとしても完成されている。 ”韓流の原点として頂点”のコピーも、まさにです。 やっぱ、韓国映画、凄いです。 「アビゲイル」を見た。 誘拐した少女は、ヴァンパイアだった・・・、もうそれだけのネタ。 犯人たちが、ひとりまたひとりグロく殺されたり、血を吸われ、 ヴァンパイアに変わり果てたりのあるあるの見飽きる調子。 この手が好きな人にはいいのでしょうが・・・。 フランス映画「アシッド」を見た。 死の酸性雨から逃れるためのサバイバルパニック。 共感の出来ない主人公たちが逃げ惑う姿、突っ込みどころ満載。 ラストも、もうこれで終わりの薄さ。何なの? ●映画三昧記2024年9月13日 ●僕はうつら。 「スオミの話をしよう」を見た。 あきれ返るぐらいに、全編、つまらない・・・。 三谷幸喜脚本、古臭い空周りのセリフの丁々発止、 どうですか、この会話劇、存分に楽しんで下さいか? よくもまあ、こんなムダなモノ、作ったの? 長澤まさみが可哀そう。”最高傑作”がウリ?いや、”最低駄作”でしよう。 「エイリアン ロムルス」を見た。 あのリドニー・スコット監督の傑作、1979年作「エイリアン」が新たに。 もうこのジャンルは手垢だらけのネタだから、どう恐怖を演出するかの工夫しかない。 VFXを多用して、あの手この手の努力は買う、後半は結構、飽きさせない、 迫力もあり、上々の出来栄えと思うが、終わりどころが、くどいぐらい長過ぎる。 見て損はない。 ●映画三昧記2024年9月8日 ●僕の高ぶり。 スコットランド映画「コット、はじまりの夏」を見た。 これは素晴らしいの一語に尽きます。 孤独な日々を送る家庭環境の中、夏の間、親戚夫婦にあずけられた9歳の少女コット。 閉ざしていた心が少しづつ、1日1日、日々のやすらぎを得て、 あたたかな愛の陽射しに包まれていく・・・。 全編95分、どのカットも愛おしいぐらい、純な世界に引き込まれる。 大きなドラマなく、ただただ、その夏の少女と親戚夫婦の寡黙ながら密度の高い やさしさを運んでくれる。 こう書きながらも、ラストの余韻が脳裏に浮かび、つい、こみあげてくる感動。 生涯、心に残る一作品です。映画って、本当にいい。ありがとう。 「夏目アラタの結婚」を見た。 連続猟奇殺人事件の容疑者とひょんなことから、面会でつい結婚を申し込むハメに・・・。 ここから二転三転と心理戦がともない、めまぐしく展開する。 見飽きないし、結構、面白いのだが、 「ラストマイル」然り、昨今のミステリー映画同様、何度も何度もひねってくると、 この手は、もう満腹と思ってしまう。 過去の「ユージュアルサスペクツ」、「アイデンティー」の洋画みたいに、 ワンネタで、一気に落とし込んでくれる映画が、やっぱいい。 韓国映画「憑依」を見た。 ホラー映画と思ったら大間違いです。 中国映画にありがちなVFX多用のファンタジーホラーの様相に 呆れかえるというより、何なの?見たい。全然つまらん。 ●映画三昧記2024年9月4日 ●僕の純。 「マンガ家、堀マモル」を見た。 タイトルから、マンガ家の葛藤物語と思いきや、 これこれが、見事なファンタジーな展開、 幼馴染の男女の心の絆を切なく、やさしに満ちた作品に仕上がっています。 監督が3人という、オムニバスでもないのに難しい共同作業なれど、 とても感動的な内容。いい意味で、裏切られました。 そして、もちろん、泣けました。この映画、たまらなく大好きです。 本当に、掘り出し物の一編。いい作品をありがとう。 オススメです。 「サユリ」を見た。 ホラー漫画、映画化され気に入った「ミスミソウ」の原作者と、 ホラー界の白石晃士監督のタッグに期待は高まったが・・・、 フタを開ければ、前半、よくある話、引っ越した一軒屋の怪奇現象、 次から次へと家族が変死、そこまでは正統派のノリ、そう怖くもない、 さあ、後半の落としどころは・・・、ここからがノリノリのゴーストバスターに転調。 あれま~です。進化系のホラーがウリですが、あまりにもアホ臭い。 まあ、それが面白いというお方もいるかも。 ●映画三昧記2024年8月31日 ●僕の間。 「ラストマイル」を見た。 予備知識なしに見てたら、TBSドラマの「アンナチュナル」、「MIU404」メンバーたちが 登場するから、あらま~の展開。アマゾンらしきショピッグサイトを舞台に連続爆弾事件、 めまぐるしく二転三転以上のオチを散りばめられているので飽きさせないが、 あまり人間模様が深堀りなく、少々ドラマ的に弱い、ただし、 ちゃんとエンターティメントとしては上出来です。 「きみの色」を見た。 山田尚子監督らしいといえば、そうだけで、なんか単調。 もっと、物語を掘下げてもよかったのではないか・・・。 やさしい映画、ピュアな映画、それは感じるが・・・。 世界観は好き。 韓国映画「ニューノーマル」を見た。 久々にチェ・ジウも出演のミステリーホラー。レビュー評価は悪いが、 私はとってもお気に入り。この監督、ヒッチコックをリスペクトしてる。 とても感性がいい。わかる人にはわかる映画、それだけでいい。 「インサイドヘッド2」を見た。 興味もなかったが世界的大ヒットということで見る。 女の子の脳内の喜怒哀楽のひとつひとつのキャラたちがコントロールするという 冷静に考えれば、とてこ怖いネタです。 デイズニーだから、お子さま映画にしておどけたものにして、笑いにしてるが 私は、とてもじゃないが、腹が立つ。たぶん少数意見でしょうが。 ●映画三昧記2024年8月16日 ●僕のスタンドイン。 「フォールガイ」を見た。 スタントマンのお話だからアクションに期待したら、拍子抜け。 つまらいない恋愛話、どうでもいいつまらない展開に嫌気になる。 ラストあたりで派手にはなったが、あまりにもアクションが少な過ぎました。 がっかり。 「ツイスターズ」を見た。 過去に竜巻モノなら、「ツイスター」があったが、 本作もスピルバーグがからんでいる。 見所は竜巻パニックシーンだから、見せ場のラストまで、やはり退屈。 どうにかクライマックスはハリウッドならでに見せてくれたが何か物足りない。 「赤羽骨子のボディガード」を見た。 どうせ、アイドル的な安さと思ったら、これが拾い物。 無茶な話にヤボな突っ込みはさて置き、これが結構面白い。 退屈もなく、みんなイキイキしてて、上々の娯楽作の仕上がり。お見事。 ●映画三昧記2024年8月9日 ●僕はハマる。 「ブルーピリオド」を見た。 定石な展開なれど、のめりこんでしまった。 平凡な高校生が、突然、絵の世界にはまり、難関美術大学をめざす。 クライマックスの試験模様、その過程で自己の葛藤を描く。 絵は才能ではなく、努力という焦点がテーマだけに、 情熱に勝るものはない。 私は絵心はさっぱりだが、絵画や映像、写真家、音楽作り、陶芸など、あらゆる芸術に 没頭する人たちを、上手い下手に関わらず、すべてリスペクトする。 作品は全体に甘口なれど、私はハマりにハマつた。とっても好きな映画です。 ●映画三昧記2024年8月1日 ●僕はやっと、やっと、 「市子」を見た。 去年年末公開なれど、見るチャンスを逃し、念願の作品をやっと。 待った待っただけに期待大だが、これが、唸る作品であった。 お話は、市子という女性の隠された真実を現在と過去をめぐり波乱の人生を描く。 見所は、主演、杉咲花、渾身の魂の演技に圧倒される。出演者たちも、すべて上手い。 また無名監督ながら、演出がたまらなく上手すぎる。素晴らしい。 ●映画三昧記2024年7月31日 ●僕はめくるめく映像にハマる。 「劇場版 モノノ怪 唐傘」を見た。 大奥に宿るモノノ怪の世界を、カラフルな極彩色で描く独特の世界観。 観客はすべて女性のみ、場違い思いで少々、気恥ずかしったが、 ストーリーはさて置き、どっぷり、ハマってしまった。 音楽、効果音、まばゆいぐらいの色使い、カット割り、そして、 エンド曲のアイナ・ジ・エンドの楽曲の良さで締めくくる。 理屈抜きで、この映像美に酔いしれてしまった。 このようなチャレンジ精神あふれた制作陣に敬意を表したい。 ●映画三昧記2024年7月26日 ●僕のくるぶし、触りたくなる。 「もしも徳川家康が総理大臣になったら」を見た。 このテーマではとても無理がある。 だから、案の定、空回り。全編に渡ってアホ臭すぎる。場内は笑いひとつもない。 ラストに、”国民たるや、自己をもって”と説教をたれられるだけ。 「デッドプール&ウルヴァリン」を見た。 これまた、とんでもなくしょうもない。 身内受けのノリで、悶絶するくだらなさ。膨大な製作費をドブに捨てた。 いいかんげんにしろ。 ●映画三昧記2024年7月22日 ●僕と桜田ひより。 「フライ・ミー・トゥ・ザ・、ウーン」を見た。 月面着陸のフェイク映画といえば、1977年の「カプリコン1」を思い出すが、 サスペンス仕立てにして、当時、とても面白かった記憶。 本作は、人間ドラマをメインに、最終的には、本物かフェイクか、どちらに転ぶのかを 会話中心に展開する。これが、2時間12分、長い、長い、眠たくなる。 やっと、ラストで何とか盛り立ててくれたが、すでに時遅し。あまりにもダラダラし過ぎ。 ●映画三昧記2024年7月19日 ●僕は、はて? 「あのコはだあ~れ」を見た。 「呪怨」の清水崇監督最新作。 ホラーの金字塔「呪怨」、その後、新作作るたび、どんどん劣化するばかり・・・。 何度も何度も、凝りもせず、この監督作品、見続くけている私もどうかと思うが・・・。 それは、今度こそ、なんかやかしてくれるかと、淡い淡い期待・・・。 でも、本作も話だけは細かくなったが、結局、焼き直しのネタばかり。 もう、新しいホラーは生まれないのかな? ●映画三昧記2024年7月18日 ●僕に不可侵。 韓国映画「密輸1970」を見た。 1970代、海を舞台に海女さんが活躍するクライムアクション。 日本でたとえれば、あの時代の東映映画のノリにも似てる。 展開は少々、退屈するし、特段にいいといいわけじゃないが、それでも、 韓国映画の底力を見せ付けられた感じ。海中バトルの撮影は大変そう、いやはや。 ●映画三昧記2024年7月16日 ●僕を憎めない。 「メイ・ディセンバー ゆれる真実」」を見た。 ナタリー・ポートマン、ジュリアン・ムーア2大女優共演につられ・・・。 物語は、36歳の女性と13歳の少年との関係の末、 罪に問われた女性は獄中で出産の果て、出所後、二人は結婚したという実話を基に、 現在の姿をフィクションで描かれる。 結果、何故、二人はそうなったのかを?に答えが出る話ではないので、全体的に まどろっこしい展開に日本では低評価が目立つが、脚本、画力とも、 渋い洋画ならではの抽象的な描き方に私にはハマった。 ここは邦画にはないセンスである。 ●映画三昧記2024年7月12日 ●僕は仁王立ち。 「キングダム4 大将軍の帰還」を見た。 シリーズの中で、最高の出来栄えである。 冒頭から畳みかけるアクションは秀逸。監督、佐藤信介、アクション監督、下村勇二の 真骨頂。またドラマも全体的にグッとしまった内容となつた。 ただし、本来、山崎賢人主演だが、本作はシリーズ1番の存在感、大沢たかおの独断場。 まさに当たり役。このお方で、この映画の醍醐味を供与した。 そして、制作陣の努力と熱意も賞賛したい。見応えある作品となった。 ●映画三昧記2024年7月11日 ●僕の乖離 「フェラーリ」を見た。 1957年、イタリアの自動車メーカー・フェラーリの創業者フェラーリが岐路にたった史実、 レースを含め、家族問題、経営の実態を赤裸々に描く。 マイケル・マン監督の手堅い演出もさることながら、制作陣の熱量もヒシヒシと伝わる。 久々に重量感あふれる1作である。 「映画 おいハンサム!!」を見た。 テレビドラマの映画化。 やっぱ、テレビで納めときばいいような出来。 まあ、気軽に見る分には、退屈しのぎ。 ●映画三昧記2024年7月5日 ●僕は好機を逃すこともある。 「先生の白い嘘」を見た。 このタイトルに魅かれたが・・・・、 お話は友人の婚約者に強姦された先生、その後も理不尽に何度も犯されつつ、 また先生を恋慕う一生徒との間に揺られながらも、自分の弱さに自問自答、 女の性に堕ちていく様を描く。 この展開に衝撃作、問題作と取り上げられそうだが、何のことは無い、 ヘ理屈とあり得ない筋に、さも映画してます風だが実は中身のない薄いバカ話に 何じゃコレ!です。 ただし、菜緒が心削って、 この演技に取り組んだいることだけは十分伝わってきます。 「バッドボーイズ ライドオンダイ」を見た。 バディの軽妙なかけ合いとド派手なアクションで 世界的大ヒットしたシリーズ4作目。私は2作目のカーアクションに惚れ惚れしたが、 本作はこれぞハリウッド、クライマックスのバトルシーンはてんこ盛りと、 やっぱ、製作費はふんだんです。 ●映画三昧記2024年7月1日 ●僕のアクって。 「悪は存在しない」を見た。 「ドライブ・マイ・カー」の濱口竜介監督最新作。 お話は山深い村にグランピング施設を計画する業者と村民との対立を軸にしているので ありがちな環境がテーマにとどまらず、人間の業を描く。 ラストは想像だにしない難解かつダークで締めくくる。 この監督ならではの世界観に唸る。 「クワイエットプレス3 DAY1」を見た。 1作目が”音を立てたら即死”というコンセプトで、 物音や声をあげればモンスターに襲われるという内容が予想外の世界的ヒットになり、 商売的にも3作目。このテーマ、1作目の低予算ながらアイアア勝負で成功収め、 そこで終わればいいのに、本作はニューヨークが舞台(過去は田舎)ということで高予算。 ただただニューヨークをぶっ壊すモンスタパニックムービーに終始、 ちっとも弾まない、ドキドキもない。退屈のみ。少々、寝てしまった。 ●映画三昧記2024年6月28日 ●僕はウリ食べ放題。 「言えない秘密」を見た。 甘口と覚悟して見たが、こうも、てんこ盛り甘口とは・・・、その上、つじつまの合わない ファンタジーで締めくくる、ラストあたり、お泣かせシーンの長いこと、この上ない。 所詮、こんな程度。でも、古川琴音は好き。 ●映画三昧記2024年6月25日 ●僕も赤飯にしよう。 「90歳。何がめでたい」を見た。 90歳に書いた佐藤愛子ベストセラーエッセイの映画化。 前半は今のせちがない世の中に警鐘的な話が散りばめられていたが、 次第にホームドラマなお決まりの内容に収めてしまった・・・。物足りなさはあるが、 年配者が気軽に見るにはとてもいい作品になっていると思う。 また御年90歳でもある草笛光子の初主演映画、 まさに貫禄の出番です。めでたい。 「ザ・ウォッチャーズ」と「風の奏の君へ」を見た。 「ザ・ウォッチャーズ」は、「シックス・センス」のシャラマン監督の娘が初監督、 やっぱ親の血は争えないか、シャラマン同様のワンシチューエーションの こけおどしに終始。あきれるほどの内容にウンザリというか、 映画会社も、よくOK出すのか?何んも、なんも、面白くもない、いや、腹が立つ。 「風の奏の君へ」は、よくある地元初映画の典型的パターン。 お茶の産地を舞台に兄弟の確執、また兄の元恋人との歯がゆい思いをベースに 最後は松下奈緒お得意のピアノでまとめましたか。飽きはしませんでしたが。 ●映画三昧記2024年6月21日 ●僕の浅き夢見し。 「朽ちないサクラ」を見た。 県警の女性職員が親友の新聞記者の変死事件を独自に追っていくうちに 公安の闇にたどりつくミステリー。 内容は疑問を感じられずにいられないものだが、展開の巧みさ、演出、音楽で 娯楽作サスペンスとして捉えれば、重厚感もあり、よく出来た作りになっている。 杉咲花、堂々と本作も見事な演技を披露してくれる。 ●映画三昧記2024年6月14日 ●僕はさらにうだる。 「ディア・ファミリー」を見た。 心情病で余命10年を宣告された娘を助けるために、人工心臓の開発に 取り組んだ家族の実話。 意外にも大味な作りではなく、丁寧な脚本と画作りに脱帽。 泣ける、泣ける映画と宣伝されてはいるが、そこではない。 町工場の一般のお方が、ここまで奔走する姿、心の熱さに打たれる。 手堅く良心的な映画になっている。 ●映画三昧記2024年6月13日 ●僕はうだる。 「あんのこと」を見た。 「あんのこと」は、母の育児放棄により、ろくに学校にも行かしてもらえず、 読み書きもままならない、覚せい剤、売春の堕ちた少女の更正の姿を 実話に基づいて描かれる。それにしても、デフォルメし過ぎの様相。とこどころ無理スジ。 入江悠監督らしい荒らしさ演出やアップ多用がくどい、一歩引いた繊細さに欠けて、 毒まんじゅうを口いっぱいに放り込まれた感じ。 2020年の事件ということで、これが現実かと思うほど。 そんな意味でも、見る価値はあります。 ●映画三昧記2024年6月9日 ●僕が生涯の中で1番の作品です! 2001年公開時に見た韓国映画「春の日は過ぎゆく」は これまでにVHS時代、DVDと、3度見たが、そして、2024年、8年ぶりに見た。 この映画は2001年公開時、映画館で見終わった後、不思議なことに、 この映画が、たぶん生涯で1番の映画になると思ったほど心打たれた・・・。 そして、それからも3回ほど見ても変わらず、今日、あらためて8年ぶりに見た。 やっぱ、変わらない!確信をもって、これが生涯1番の映画です。 年間100本以上、多い時は200本以上も見るほどの映画人生の中、 素晴らしい映画は何作もあるが、この作品を超えることはなかった・・・。 この作品、涙する映画ではないが、エンディングについ、今日も頬を涙が伝わった・・・。 ありがとう、「春の日は過ぎゆく」、私の映画人生を極める1作です。 *このホームページの企画ページに、”韓国映画ベスト50”にも取り上げています。 よかったら、お読み下さい。 ●映画三昧記2024年6月7日 ●僕は情緒。 「違国日記」を見た。 不仲だった姉が不慮の事故死により、勢いからひとり娘を引き取り ぎこちない暮らしを重ねながら、心を寄せていく物語。 なんか、あるよね~・・・なのだが、描き方が、朴訥でクール。 2時間20分の長尺、それぞれの自分の行き場、立場、葛藤、仕事、友達、 同級生の関係など、淡々とさり気なく、力も入れず、心の絢を切り取る。 不思議に魅せられる映画。 主役のガッキーはもちろん、少女役とも、いい演技に拍手を送りたい。 「明日を綴る写真館」と、「告白 コンフェッション」、 「マッドマックス フュリオサ」と、遅ればせで「ゴジラ×コング」を見た。 「明日を綴る・・・」は平泉成初主演を祝って見る。もちろん予定調和の薄いベタ話。 写真とは何ぞやを、それぞれの家族関係を軸に感動的にしましたか。でも罪はない。 「告白」は、親友同士が山遭難で一人の告白をきっかけに壮絶なバトルが展開される。 山小屋ワンシュチュエーション、当然、飽きてくる、くどい。そしてオチも驚きもない。 「マッド・・・」は、前作が大当たり(私は好きではない)してのもうひと山当てるか。 やっぱ、受け付けない。「コジラ×コング」は、コングがメインでコジラは脇役、 ハリウッド流のCGは贅沢な限りだが、漫画なノリ。 ●映画三昧記2024年5月31日 ●僕はからかわれ上手? 「からかい上手の高木さん」を見た。 相手に思いを伝えられない二人のピュアな初恋物語。 原作とは違って10年後の設定ということだが、20歳も超えて、好きと言えない、 もどかしさを延々と見せられるだけ。 このテーマをアート的な独特の世界観で映画マニアには認知されてる 「愛がなんだ」等の今泉力哉監督というから驚き。 本作は東宝配給のメジャーだから、監督がどう折り合いをつけられるかが焦点。 前半は東宝ペースの定石で、後半はやっと今泉ワールドを出してきたが・・・、 ラストあたりの長回しが少々くどい。お落しどころも、あるあるの甘さ。しょうがないか。 永野芽郁らしい映画ではあるが・・・。 ●映画三昧記2024年5月24日 ●僕はこの日を待っていました。 「帰ってきたあぶない刑事」を見た。 はい、ご苦労様です。 御歳73歳と72歳のコンビでっせ。 2016年作品「さらば・・・」が打ち止めと思ったら、このお年で再度はご立派。 1986年テレビから始まったシリーズ、2016年から予想外の再登場。 今まで、「あぶ刑事」一連はじめ、「西部警察」、松田優作等の数々の 日本のアクション映画を牽引したおなじみ村川透監督がになってきたが、 前作も最終作ともいわれ、出来栄えには最後は涙腺が緩んでしまったほど。 ただ、本作は監督も無名で、展開はもうひとふん張りなのだが、 二人の頑張り度がそれを上回る。 そして見せ場は何と言っても、これもおなじみ、ラストに見せる、 舘ひろしのバイクからのショッガンぶっ放しシーン、 これが、今までのシリーズの中では、最高のカッコよさに惚れ惚れ。 ここだけで十分に感動しました。 御両人、ありがとうございました。 「あぶ刑事」は日本アクション映画の金字塔です。パチパチパチ・・・・。 「家出レスラー」と「ラストターン」を見た。 「家出レスラー」は、人気プロレスラー岩谷麻優の実話サクセスストーリー。 作りはチープでコメディ路線、でも、プロレス好きにたまらいでしょう。 「ラストターン 福山健二71歳の、二度目の青春」」は、 タイトルから察する通りの年配者エール映画であるあるばかりでしょうと気軽に見てたら、 これがとんだ拾い物の1作。岩城滉一もとんでもなくいい味を出している。 全然飽きさせない。60歳以上にオススメ。 ●映画三昧記2024年5月21日 ●僕の心酔。 「ハピネス」を見た。 余命宣告7日間の女子高生と彼氏のお話に、やれやれまたお泣かせ映画と とても見る気はなかったが、名作「月とキャベツ」、「はつ恋」、「深呼吸の必要」の 篠原哲雄監督がメガホンとなれば、そら見るしかない。 それがそれが、ベタな出来レースではなく、隙のない脚本、演出に釘付けになる。 限られた時間にひとつ、ひとつの何げない愛のやさしい表現。 真綿に包まれたかのような二人の日々が、とてもとても愛おしく、涙する。 二人の演技も手放しで素晴らしい。 レビュー評価は総じて低いが、私にはとてもとても酔いしれた・・・。 大好きな映画となった。今年1番です。 ●映画三昧記2024年5月20日 ●僕はあと少し。 「碁盤斬り」を見た。 「孤高の血」の白石和彌監督の初時代劇、前半は完璧な出来栄えに唸ったが、 中盤から、それはないよねの展開にがっかり、話の肝にアラが見えると、 せっかくの草なぎ含め出演者たちのいい演技も台無し。 全体的な作りはホメたいし、レビュー評価は高いのもわかるが・・・。 *ネタばれ:あの50両紛失をめぐってのやりとり、対応、あまりにもお粗末すぎるし、 娘が女衒に簡単すぎる身売りする設定、父の対応といい、大事なところを きちんと描かれず、上っ面話でなければ、この作品、ベタ褒めは 間違いなかったのに・・・・。惜しい、惜しい。(見て損はないですヨ。) それにしても、草なぎ、国村準の演技は特筆です。 「湖の女たち」を見た。 2時間20分、湖畔に立つ介護施設での殺人事件を軸に、 いかにも問題作したいのか、あらゆるテーマをちぐはぐにつめまくった上、 意味も無くエロもほうり込んで来る、 一体、何が描きたいのか?とんでもなくアホらしい作品。 「さよなら渓谷」の大森監督の名が泣く。 ●映画三昧記2024年5月17日 ●僕に迫る映画魂。 「ミッシング」を見た。 今、映画界を引っ張る大好きな監督、「空白」の吉田恵輔最新作。 石原さとみが熱望して、この役に取り組んだという問題作である。 失踪した娘を探す母親のやり場の無い怒りと現代のメディア、SNSの有り様を描く。 とことん細かいデティール、脚本、丁寧な画とも監督の真骨頂、 見る側をもういいよぐらいに追い込んでくる。彼の演出は群を抜いている。 これに見事に応えた石原さとみの渾身の演技も見逃せない。 ヘビーな映画であるが、見応えある作品に仕上がっている。 素晴らしい! 「鬼平犯科帳 血闘」を見た。 中村吉右衛門の当たり役「鬼平」を、甥っ子の松本幸四郎が演じる。 おじには劣るが、全体を通して見ると、松竹制作陣の時代劇を残すぞの覚悟が ヒシヒシと伝わってくる出来となった。これからも時代劇の火を消すな! 補足、好きな女優の中村ゆりがこの映画に凄くいい華を添えている。 ●映画三昧記2024年5月14日 ●僕は前のめり。 「不死身ラヴァーズ」を見た。 彼が好きで好きでたまらなく妄想をさまよう果ての一途な恋を かなり冒険的な演出にしている、ただ見る側は戸惑うし、少々疲れる。 評価は総じて低いが、なんか、見れちゃう。不思議な感覚。 まあ、ここまでべったり、とことん好きで始まり、好きで終わる、 意外に、私はこの映画、ハマったかな。またロケ地もいい。 ●映画三昧記2024年5月13日 ●僕はファニー? デンマーク・オランダ合作「胸騒ぎ」を見た。 普段ないお国からのホラーもの。映画館公開するのだから、 出来もいいと思ったら肩透かしもいいとこ。 異常家族が招き入れた家族を精神的に追い込んでいくだけのありがちなネタ。 B級DVDで十分です。時間とお金のムダでした。 ●映画三昧記2024年5月9日 ●僕は半透明。 「バジーノイズ」を見た。 話題になったフジテレビドラマ「サイレント」の監督ということで見る。 孤独の中、打ち込み音楽にいそしむ青年が隣人の女性とのきっかけに、 葛藤と苦悩をのりこえていく音楽ムービー。 これが、まあ、手垢のついた古臭い物語。共鳴などなし、強いていえば、 あの「NANA」をつい、思い出してしまった・・・。挙句の果てに、 主人公の歌の下手さに口あんぐり、エンドロールに流れるから余計きつい。 ●映画三昧記2024年5月4日 ●僕は本当は初日に見るはずだった、 「青春×2 君へと続く道」を見た。 最も大好きな監督のひとり、藤井道人監督最新作。 18年前の台湾と現在の日本を舞台に台湾のバイトで知り合った青年と日本の女性との 過去の想い出を散りばめながら、去った彼女の地に赴くロードムービー。 中盤、台湾で二人が映画館で岩井俊二の名作「ラブレター」を見るシーンがあるが、 まさに、この「ラブレター」をリスペクトし、この映画の機軸になっている。 原作者と監督の志がひとつになったエモーショナルなラブストーリーに仕上がっている。 作品的には手放しではないが、とてもやわらかい気持ちになった・・・。 ありがとう、藤井道人、ありがとう、岩井俊二。 日本と台湾との合作映画、 映画をとても愛してるという両国の制作陣の熱意に感謝申し上げます。 ●映画三昧記2024年5月3日 ●僕は初日に。 「水深ゼ0メートルから」を見た。 今年「カラオケ行こ!」のスマッシュヒットの快作を生んだ山下敦弘監督最新作。 期待はしたが・・・。 水がはってないプール掃除に励む女子高生たちが、日常の悩み、何げない怒り、 もどかしさなどを吐露し、女性の置かれている立場をぶつけ合うワンシチュエーション。 エンドロールに原作が高校生演劇賞の映画化とわかり、やはりネと納得、 うん、映画にすることはなかったかな。忍耐を伴う1時間半、う~ん・・・。 ●映画三昧記2024年4月25日 ●僕はリバイバル上映に・・・。 17年ぶりに深海誠監督、再度映画館上映「秒速5センチメートル」を見た。 2007年、当時、ミニシアター映画館時代、配給会社コミックスウェーブから、 直接電話で本作の上映依頼される。 ただ予備知識もなく、深海誠も知らなかったが、 何かしら変な直感で、即答で上映日程を決めてしまったのだ。 そして、すぐさに送られて来た予告編を見て、度肝も抜かれた。 「なんて、素晴らしい映像感覚なのだろう・・・。」、 本編もそう、裏切られることはなかった。今までにない映像センスに唸った。 ただし、興行的には一部のアニメファンにとどまり、期待通りではなかったが、 私は満足感でいっぱい、この映画を上映出来たことにしあわせを感じ、 今も誇りである。 その後、2016年、深海監督、「君の名は。」で、大ブレイクを果たし、 成功を喜んだが、作品的にはそう好きではない。後の作品も・・・、 あらためて、17年ぶりに、このリバイバル上映を見て、 あの時の余韻に、しばし浸ってしまった・・・。 ありがとう、「秒速5センチメートル」。 ●映画三昧記2024年4月22日 ●僕はばっくれない。 「あまろっく」を見た。 リストラで実家の尼崎に戻ったが、父は20歳の子と再婚することに・・・。 人生は山あり谷り、さまざまな現実に立ち向かう人生再生コメディ。 江口のりこが主演なので、クール映画と思いきや、ベタベタな展開に面食らったが とても丁寧な作りに好感。気軽にテレビドラマの延長で見れば、 人情喜劇としては、そこそこ面白い。 ●映画三昧記2024年4月19日 ●僕はうかつ。 「陰陽師0」を見た。 東宝「陰陽師」の野村萬斎から、本作はワーナーブラザースにて山崎賢人主演。 全体に平安の情緒がなく、呪術のあうだこうだの会話過多、前半は長たらしく見所なし、 後半はVFXで派手に見せてくれるが、どこかワンパターン。 なんだか、パッとしなかった。 ●映画三昧記2024年4月11日 ●僕はやっと。 「福田村事件」を見た。 関東大震災直後に起こった実際の虐殺事件、福田村事件がテーマ。 映画マニアでは去年、話題になった1作。 期待を持って見たが、全体を覆う演出力の無さにより、どこかチープさは否めない。 映画にする意義は買うが、残念ながら少々期待はずれ。 社会派の名匠、今は亡き熊井啓監督なら、いい作品になったことでしょう。 「オーメン ザ・ファースト」を見た。 「エクソシスト」から始まったホラー映画ブームにのり、 1976年1作目の「オーメン」はとても面白かった。それから何作か製作されたが、 どれもこれも興味はわかなかった、ただし本作はポスターから原点回帰かと思い。 あ~、やっぱ、肩透かし。次作を作りそうな感じだが、アメリカでも大コケなので、 もう、エンドかな。1作目の「オーメン」の名を汚すことなくネ。 ●映画三昧記2024年3月29日 ●僕は日本人して・・・。 アカデミー賞最優秀作品賞に輝く「オッペンハイマー」を見た。 広島・長崎に投下された原子爆弾を開発したオッペンハイマーの栄光と苦悩を描く。 ずしりとヘビーである。上映時間3時間、冒頭から1時間半あまりにわたって、 物理理論、政治思想、社会的背景、科学者の人間関係が理屈ぽい会話の応酬に 終始して、この史実の予備知識がないとチンプンカンプンで置いてきぼりのハメになる、 たぶん睡魔に襲われるだろうし、もしくは席を立つだろう・・・。 たまたま私はNHK番組でこの人物のドキュメントを見ていたので背景は理解できたが、 難解な字幕を追ってばかりで疲れること、この上ない。 さらに中盤の原爆実験の模様は、とにかく胸が締め付けられる・・・。 NHK番組では描かれなかった魑魅魍魎の科学者世界の妬み、裏切りも容赦ない。 この重くのしかかる内容は、日本人として見ておくべき作品です。 ただし、覚悟を持って鑑賞して下さい。 ●映画三昧記2024年3月22日 ●僕はやっぱりかと呻く。 「四月になれば彼女は」を見た。 川村元気原作・脚本だから見たくはなかったが、確証するために・・・。 おいおい、やっぱり、あきれる展開、情緒不安定男女バカ話です。 特に驚きなのは森七菜の出番が、過去の回想シーンと思ったら・・・、 佐藤健、長澤まさみ、森七菜が同年代で話が進み、歳が近い設定にはビックリ、 となると、森七菜、30代前半でっせ。そら、ないわ。 ないわ、ないわでのないわづくしの展開に共鳴ひとつ、何もない。 あいた口が塞がらない。 「春画先生」を見た。 私が大好きな監督、「月光の囁き」、「害虫」、「黄泉がえり」の塩田明彦監督最新作。 春画を極める大家と女性の師弟関係、恋愛痴情話。 春画のテーマが面白い。深い解説は興味深く、ストーリーもエロくもつれまくる。 これは傑作!かと思ったが、最後の最後、落としどころでつまづいた。 その手はありきたり・・・。でも、塩田監督ワールドを十分味わいました。マル。 「コワすぎ!」と「クレマチスの窓辺」を見た。 「コワすぎ!」は、 ホラー界でおなじみ白石晃士監督新作、 人気フェイクドキュメントシリーズの映画化。出鼻はまずまずだが、後はお決まり。 ただただカメラ振り回すだけ。チープ。期待はずれ。 無名な映画をDVDでたまに見ることにしてる。 邦画界の底上げの現状を見るため・・・、 そこで「クレマチスの窓辺」、 松江を舞台のクラウドファンディング地方発映画。 東京生活に疲れた女性が、島根松江の亡き祖母の家で休息の7日間を描く。 60分の尺、素人な俳優陣の演技、展開も何じゃコレ?です。 初監督といえど、一般からお金を集め、スタッフもきちんと揃えての この程度とは嘆かわしい。よくまあ、みな、この脚本に賛同したのか不思議。 金返せよ!の声が聞こえてきそう。個人の製作費なら、こんな事は言わないが・・・。 「KNOCK ノック」と「パッション」を見た。 「KNOCK ノック」は、 「シックスセンス」のシャラマン監督、相変わらずのひとネタのミステリー。 いつものごとく、こけおどしをやりちらかしてのパターンだが、本作はどうしたことやら、 オチなしのエンディングで締めくくる。観客を納得させることを放棄かいな。 えげつないです。 「パッション」は、 「キャリー」、「アンタチャブル」などのブライアン・デ・バルマ監督。 ヒッチコックの再来と言われたお方。ファンも多い。私もそう、大好き。 特に「ボディダブル」がよかった。 本作は全体的にはデバルマの味わいだが、切れ味は年老い感、否めない。 それでも、デバルマは唯一無二。見ちゃう。まだまだ頑張ってネ。 1962年作品「放浪記」と「俺は、君のためにこそ死にいく」を見た。 「放浪記」は、 「浮雲」の日本の名匠、成瀬巳喜男監督作品。 手堅い演出はさすが成瀬ワールド。演技は高峰秀子の独断場で引っ張るが、 後半はダメ女とダメ男話にくどい位終始して生理的に嫌気がさす。疲れました。 「俺は、君のためいにこそ死にいく」は、 石原慎太郎製作で実話に基づき、特攻隊の母といわれた主人公と隊員達の交流を描く。 最近、大ヒットした「あの花が咲く丘で、もし君に出逢えたら」のベースが この映画であることは間違いない。 *どれもこれも大好きな映画、3回目の鑑賞です。 「かもめ食堂」、「ヒーロー」、「メカニック」を見た。 「かもめ食堂」はミニシアター時代、経営的に赤字を解消させてくれた感謝すべき映画。 映画館のミニシターとして位置付け、認知され、その後の経営に大貢献。 作品的にも単館系映画の中で1番好き、何度見ても素晴らしい。パーフェクトです。 「HEROヒーロー」は、10年ぶりに見るが、邦画の「キングダム」ファンなら、 このロケ地、人海戦術、アクションに腰を抜かすだろう。やはり中国映画の成せる業。 冒頭のジェット・リー、ドン・ウェインの夢の対決、広大なイチョウ並木での美しい殺陣、 湖面上での流麗なワイヤーアクションと、どれもこれも壮大、かつパワフル! 凄いの一語に尽きます。 「メカニック」は、今やハリウッドのアクションの帝王、ジェイソン・ステイサムと、 アクション界の王、サイモン・ウェスト監督とのタッグ。 小品ながら、ガンアクションの迫力は何度見てもいい。 ●映画三昧記2024年3月15日 ●僕は切り口の面白い映画2本を見る。 まずは「変な家」を見た。 一軒屋の間取りに何箇所かの違和感ある空間に気付き、この「変な家」の真実を 追い求めていく展開・・・。そう、切り口がいい。 前半は強引な解析でぐいぐい引っ張るが、もうそこまでした・・・。 後はグダグダ、古臭いおどろおどろに何じゃこれです。 ババアががチェンソーを振り回すシーンにはつい笑ってしまった。 導入部だけのはったり映画。 「ゴールドボーイ」を見た。 少年が沖縄の海辺で何げなく撮った動画に映りこんでいたのは、遠く崖から落ちる人・・・。 パソコンでズープアップすると、それは突き落すという殺害だった・・・。 これも切り口がいい。 実行犯と少年との頭脳戦は二転三転が繰り広げられるが、全体的に安易さは漂う。 ただし、退屈はしない。結構、面白く見れます。 これも、監督が平成「ガメラ」シリーズ、「デスノート」、「あずみ2」などの金子修介、 ベテランたる職人技です。 *今更ながら、2022年アカデミー作品賞の「コーダ あいのうた」と、 1973年作品「ミツバチのささやき」をDVDで見た。(お恥ずかしい限り・・・) 「コーダ あいのうた」、何で今まで見逃したていたのか情けない。 これほどまでに素晴らしいとは・・・。 男女の歌声を無音にする秀逸シーンは鳥肌モノ。脚本がよく出来ている。泣けます。 「ミツバチのささやき」、映画マニアの評価はすこぶる高い。 アートの香り漂い、純文学を読むような映像性、監督の感性も光る。 文化レベルを問われるかのように・・・。 ただ私は、嫌いではないが、はい、好みではない。 ●映画三昧記2024年3月10日 ●僕はレンタル店でたまたまま見つけた・・・ 1967年時代劇作品「上意討ち」と、1962年作品「切腹」見た。 あれ、コレ知らない・・・と「上意討ち」。 一度手にして、やめて、何故か不思議な胸騒ぎの後ろ髪ひかれ借りました。 な、な、なんと、脳天を直撃するほどの・・・、とんでもなく素晴らしい作品! こんな名作を見逃していたとは・・・、当時の邦画、やっぱあなどれない! 監督は名匠、小林正樹、脚本は橋本忍、音楽は武満徹というレジェンド豪華陣、 そして三船敏郎、司葉子、仲代達也、加藤剛など映画史を飾る俳優陣。 武家社会の不合理に立ち向かう、弱気立場の一武家の生き様を描く。 演出もワンカット、ワンカット、丁寧な上、橋本忍の脚本の秀逸さに引き込まれる。 これぞ映画、全編、ぐいぐい圧倒される。もう言う事なし!これは大傑作です。 あ~、見逃さなくて良かった・・・。映画の神様は私にとっても素敵なプレゼント。 ありがとう。 後でYahooのレビュー評価にこの制作陣での さかのぼる、1962年作品「切腹」が、 「上意討ち」以上の評価に、早速レンタル店へ直行。 な、なんと、唖然、す、凄すぎる!!! 武士社会のメンツ、武士道の残酷さを”切腹”をベースに描く。 すべてがアート。息飲む展開、脚本が上過ぎる、演出すべてよし。 仲代達矢、三国連太郎、丹波哲郎、岩下志麻などの演技、言うことなし。 日本映画史の残る傑作と評価されるのは当然です。素晴らしいを超えています。 「上意討ち」、「切腹」と、 ここまで心をわしづかみされ、ヘビーさに、こうも2本立て続けに見ると、 昨今の邦画がチャライ、チャライことに・・・、一抹の淋しさ。 ●映画三昧記2024年3月5日 ●僕は凡打映画の連続に、いてもたっていられず、 わざわざ、高速代4000円近くかけて遠くの映画館へ。 カンヌ映画祭パルムドール受賞の「落下の解剖学」を見た。 凄くいい! カンヌ映画祭や、本年度アカデミー賞5部門ノミネートも頷けます。 お話は雪山の山荘で男の転落死、その妻に殺人の嫌疑がかかるが、自殺と言い張る妻、 唯一の証人は11歳の息子。裁判を通して真実をあぶりだしていく・・・。 となると、ミステリー映画の様相だが、そうではない。人間の絢が描かれる。 冒頭、30秒で、この映画はいいと確信するほど、監督の力量、感性、半端ない。 2時間30分、怒涛の人間模様。これぞアート映画の真髄です。 パーフェクト、特筆の素晴らしさ。 ちなみにレビュー評価はミステリーに期待したのか低い。 くれぐれも娯楽作ではないので、覚悟して見てネ。 *都会の映画館のお客はお行儀がいい。全編通じて物音一切なし。 鑑賞後の余韻がたまらくいい。あ~、とっても、幸せな一日。 ●映画三昧記2024年3月4日 ●僕は辛口と言われそうだが、ダメなものダメと言う。 「コットンテール」を見た。 妻の遺骨を家族の思い出の地、イギリスの湖に散骨を叶えるために 旅するロードムービー。 これは見せてくれると思いきや、見事なまでの肩透かし。 いい映画に見せかけてるだけで、中味に深みはない。 なんで、こんな脚本でOKとは?不思議。 90分映画が150分映画に思えたほど、苦痛・・・。 あ~、このところ、3本連続映画、はずれクジを引いてしまった・・・。 その上、追い討ちをかえるように近くでカップルが全編通して、 ポップコーンを音立て食べまくり。このアート系ジャンルで、それはないわ。 地方のシネコンはあるあるですネ。 ●映画三昧記2024年3月2日 ●僕はつまらん映画2本見た。 「52ヘルツのクジラたち」を見た。 本作の成島出監督、「八日目の蝉」をピークに以降、凡作ばかり作り続けてきたので、 見る気はなかったが、本屋大賞の傑作のふれこみに重い腰をあげる。 いや~、大映テレビドラマを彷彿させるベタベタな展開にのけぞる。 クサく長々とした古臭い演出と、なんでそうなる、なんでこうなる脚本・・・。 あきれ返るを超えて腹が立つ。10人程度の客でも泣いてるお方もいる・・・。 そうか、このたぐいで、泣けるとは・・・。薄い。 レビュー評価見たら高評価。その中に、まとまな同意見があったが少数・・・。 情けなくなる。 隠れた掘り出しモノ映画「ヘタな二人の恋の話」の監督の新作だから、 期待を高くして、「18歳のおとなたち」を見た。 おいおい、何じゃこれ?です。あ~、期待した私がお恥ずかしい。 素人に毛が生えた程度のノリ。えっ、どうしたどうした、あの監督、どうした? これが本当の実力か。見事なまでの学芸会です。 2022年、成人年齢が18歳に下げられたを受け、若者たちへエールをこめた作品。 上記の「52ヘルツの・・・」同様、陳腐なお話。 初日に、お客は私ひとり・・・。 ”こんなものでお金とるなよ!”とブツブツ言いながら・・・見ました。 ●映画三昧記2024年2月27日 ●僕をアップデートする。 「ちひろさん」を見た。 弁当屋で働く前は風俗嬢だったちひろさん。お店では人気者。 誰にでも分け隔てなく優しいちひろさん。いろいろな人のふれあいを通じて、 これからの人生を見つめ直す人間模様。主演は最近、株が下がった有村架純。 監督が「愛はなんだ」の今泉力哉、独特の演出は映画マニア向け。 それゆえ少々、間延びはするが、ラストはきちんと締めてくれる。 まったり、ほっこりする一篇。 手放しではない、でも、いいと思います。 「ヘタな二人の恋の話」を見た。 生きることに不器用なふたりが出遭い、かさついた7年間の同棲生活を描く。 レビュー評価は凄く悪い、このタイトルに期待したからか、単純な恋話ではない。 一筋縄ではいかない演出、編集の妙、無名監督だが上手い。 レンタル店で見つけた掘り出しもの。ダイヤの原石を見つけたようにもの。 またまたレンタル店で見つけた掘り出し物、 2014年作、韓国のドキュメント映画、「あなた、その川を渡らないで」を見た。 76年間も連れ添った老夫婦の1年以上を見つめたドキュメント。 この映画、韓国ではミニシアター映画として細々公開され、クチコミから・・・ またたくまに拡大上映、460万人も見たほどの大ヒットに至ったと・・・、 観客の多くは年配者でなく、ほぼ20代とは、若い人たちが何故に・・・? 内容はポッンと一軒屋のような片田舎の川沿いの古びた家に暮らす 98歳の夫と89歳の妻。いつも寄り添い、無邪気にじゃれあう。 お揃いのおめかし服で買い物も一緒。たわいもないケンカも愛の表現。 そんな何げない一日、一日が愛に溢れている。 しかし、弱ってくる体、心配する子供たちとの様子をありのままの日常にせまる。 老いていく命の期限に向き合う二人の姿は尊とく、切なくも愛おしい。 まさに純愛。 そうか、前記に記した観客の”20代”が見た意味もなんとなくわかる。 昨今、殺伐とした世の中で、このように老夫婦になっても一途に愛を貫く姿に 私たちも、こうありたいと願ってか・・・。 素晴らしい作品です。 レンタル店には、まだまだ宝物が埋まっている・・・。ありがとう。 ●映画三昧記2024年2月26日 ●僕はいらつく。 「マッチング」を見た。 予備知識なし、冒頭、内田英治監督・脚本とクレジットされ、いやはや、 あの愚作「サイレントラブ」のお方です、もうイヤな気分、で、案の定。 話のオチが回収どころか、突っ込みどころ満載、成立しない。 伏線もないご都合主義、どんでん返し連続風には開いた口が塞がらない。 この監督、全然、わかっていない。 そして、このタイトル、マッチングアプリネタだけど、それは導入部だけ。 レビュー評価に騙されないでネ。 ●映画三昧記2024年2月23日 ●僕は寝た。 「マダム・ウェブ」を見た。 未来予知能力を得た女性ヒーローもの。 これがひどい出来。無駄な会話で時間稼ぎ、あ~眠気が襲う、いや、ちょい寝た。 カメラ振り回し、回転とクラクラする、下手な監督ほど、こんなえげつない カメラワークで臨場感を出そうとするから手がつけられない。 アメリカで酷評の末、大コケもうなづける。 シリーズ化されるようだは、先が思いやられる。 ●映画三昧記2024年2月15日 ●僕は去年、1番見たかったこの映画、 所要で見れず、6ヶ月、首を長くして待った・・・。 遂に、本日DVDレンタル開始です。ワクワク、ドキドキ・・・ 「リボルバー・リリー」を見た。 はい、最高です! レビュー評価に話が粗い、突っ込みどころ多いとか・・・、そんなのどうでもいい、 ”美しき女暗殺者”なんだもん、細かいことはヤボです。 綾瀬はるかのいつものごとく、アクションは切れ味がいいし、イキイキしてる。 そして、綺麗、言うことなし。 内容もただのアクション映画にとどまらず、「GO」、「世界の中心で愛を叫ぶ」の あの行定勲監督だけに大味にならず、きちっと映画に仕上げてくれています。 ワンカット、ワンカット、丁寧な撮影にも頭が下がります。 アクションシーンも工夫たっぷり、醍醐味、大正版?「ジョンウィック」を彷彿。 そして制作陣の意気込みもこだわりもヒシヒシ伝わり、胸が熱くなります。 綾瀬はるかの持ち味、脇役の俳優たちも、みんないい味出しています。 ラストも気持ちいい。 そこまでの高評価か?と言われそうですが、いいものはいい、大好きです。 行定勲監督、綾瀬はるか他、出演人、制作スタッフ、ありがとう。 感謝です。シ・ア・ワ・セ、生きててよかった・・・。 ●映画三昧記2024年2月10日 ●僕の痛み。 「一月の声に歓びを刻め」を見た。 傑作「幼な子われらに生まれ」の三島有紀子監督が自身が体験した性被害を モチーフに、自主制作もいとわない覚悟で望んだ渾身作。 エピソードは三章として、三者三様の人間模様が描かれる。 1話はカールセル麻記主演、2話は哀川翔主演、(みな演技いい)、 それぞれの家族への向き合い方を、そして3話は、 監督が幼少受けた性被害の心の痛みを前田敦子が演じる。 特に3話は重い、ヘビー。 それを監督のたってのご指名に体当たり挑んだ前田敦子の演技は目を見張る。 このテーマ、この作り方は、たぶん賛否は2分するだろう・・・。 いかしかたがないだろうが、 今まで苦悩した監督のも持ってきようのない怒り、絶望、嘆き、 この作品に渾身の力で気力で臨んだということに鬼気迫るものがる。 胸を打つ。素晴らしい。 (余談だが、私は過去に、仕事で親身になっていたバイトの女子高生に 身に降りかかった性被害を告白されたことがある。 彼女曰く、”車に連れこまれ、3人の男にレイプされた”、と、 まさに性犯罪である。この衝撃の告白は40年経っても脳裏から離れない。 あまりの告白に、その時、彼女にどう対応したのか定かではない・・・。 誰にも打ち明けらず秘めた苦しみを私に吐き出したかったのだろう・・・、 もうとう、慰めの言葉などかけようもない。 あれから彼女は、どう生きているのか・・・。 昨今の週刊誌等の性被害報道に、 何で今更とか、その時、警察に言わなかったのか?の声も上がるが、 私は、彼女たちの切なる思いに、とてもとても痛みを感じる。 やはり、性被害を直接聞いた当事者には、この映画も含め、 今でも今でも、とてもとても心が痛い。 どうか、あの彼女が今は平穏な日々を送っているのを願うばかり・・・。) ●映画三昧記2024年2月9日 ●僕を阻むものとは? 「夜明けのすべて」を見た。 岸井ゆきの主演「ケイコ耳を澄ませて」で一躍、名を馳せた三宅唱監督最新作。 PMS(月経前症候群)月に1度イライラが抑えられない女性と パニック障害で苦悩する同僚の男性との心の交流を描く。 総じて、三宅監督流の淡々とさり気ない演出が心地いい(素晴らしい)が、 これが1時間半を超えると、物語の起伏のない展開な上、肝心のラスト30分、 ただただ凡庸なシーンの羅列にとても嫌気が差してきた・・・。 間違いなく、映画マニア受け、監督の”どうです、業界人、いいでしょう”が鼻につく・・・。 世界観も好き、嫌いでもない、よく出来ているのわかる、わかるが・・・、 もう少し、観客に寄り添って欲しかった、あえて、あえて・・・。 「サイレントラブ」を見た。 おぞましい出来。 視力を失った音大生、声を捨てた青年のラブストリーとなれば、フジテレビの 「サイレント」を、マシマシにした映画と思いきや、全体を覆うグロさ、 バイオレンスな味付けに、何じゃコレ?です。 よくもまあ、こんな脚本で製作する神経、感性を疑う。異を唱える者がいないとは・・・。 とてもイライラする映画、いや、観客を小ばかにした出来、 浜辺美波も、えらい作品に出てしまった後悔しているのでは・・・、黒歴史です。 ●映画三昧記2024年1月27日 ●僕は淫靡。 「哀れなるものたち」を見た。 私の好きな女優、エマ・ストーンのお出まし。 予備知識一切なし鑑賞。女性の壮大なる史劇と思いきや、出鼻から、 改造人間にされたエマの登場。おいおい・・・、何コレ?もうついていけないヨ。 性に目覚めたエマ、オナニーはするわ、真っ裸で乳房丸出し、腰ふりふり、 SEXシーンに我が目を疑う。そんなエマ、見たくない・・・。 挙句は、いいかげんな男と駆け落ちの末、落ちぶれ、売春宿に身をやつす。 そこでいろんな男に抱かれまくる。もう勘弁して。 はい、鑑賞挫折、出ようと思ったが、我慢、我慢。 で、 不思議なことにそこから話に何故か、どんどん引きこまれていく・・・。 豪華セット、衣装など、エマの凄さが増していくばかり。まさにエマの独断場。 2時間20分、見終われば、淫靡で幻想的な世界にはまりました。 好きです。 ただし、映画好きでないとつらいですヨ。まさに芸術映画です。 人間の業、価値観、たくさんセリフに散りばめれてメッセージ性もあり。 アカデミー賞11部門ノミネートなるだけの作品です。 ハリウッド、商業主義の映画があふれている中で、志を持った骨のある取り組みに 制作陣の映画魂、頭が下がります。ありがとうございます。 そして、エマ・ストーン、やっぱいいです。 ●映画三昧記2024年1月25日 ●僕は唸る。 「カラオケ行こ!」を見た。 はい、傑作です! 当初は見る気はなかったが、レビュー評価があまりにも高いので・・・、 うなづけます。お見事です。 ヤクザが合唱部の中学男子からカラオケの指南を受ける物語。 なんか、ありがちに陥りそうですが、そうではなかった。 選曲良し、セリフよし、間合いよし、これを料理したのは「リンダリンダリンダ」、 「天然コケッコー」などでおなじみ名匠・山下敦弘監督、腕が冴えわたる。 これは快作です。とてもとても映画してます。 友情、家族愛、 人間愛、愛がいっぱい詰ってあふれています。 素晴らしい! ●映画三昧記2024年1月19日 ●僕はもういいよ。 「ゴールデンカムイ」を見た。 明治末期の北海道を舞台にアイヌ埋蔵金争奪戦を描いた人気コミックの映画化。 鳴り物入りか、かなり前から予告編を見せられて、 でも、東宝御用達、「キングダム」の佐藤信介監督とは違うので危惧するが・・・、 案の定、面白くなかった、弾まなかった。ドラマが全然、ダメダメです。 ちょちょいハサむつまらんギャグが寒い、話を折る、 山崎賢人主演に罪はないが、「キングダム」と、この本作のシーリーズ化、 アクションの色、付き過ぎでは? 公開初日で午後の部、15人程度の入り。先が思いやられる。 DVD3本見た。 LOVE LIFE」を見た。 木村文乃主演、壊れゆく夫婦関係を描く。 ありえない台詞、あきれた展開、テレビ局メ~テレの60周年記念作品だとさ。 誰も脚本にダメだしも出来ないとは・・・、お恥ずかしい内容。 「せかいのおきく」を見た。 江戸時代のうんこ回収業者と長屋暮らしの武家育ちの娘との淡い恋。 話は冒頭からうんこアップ、全編うんこまみれ、監督は阪本順二だから映画してるが うんこ、うんこばかり見せられては、ウンザリです。 うんこ好きな方は御覧下さい。 「ミンナのウタ」を見た。 「呪怨」の清水崇、新作ホラー作るたび劣化していく・・・。 これもそう。原点回帰か、後半は「呪怨」のティスト。 いや、まさに、そのもの。もう無理かな、頑張れ! ●映画三昧記2024年1月13日 ●僕は苛立つ。 「笑いのカイブツ」を見た。 笑いの構成作家の実話というから、期待もしたが(少なからず私も下流の立場)。 テレビの大喜利番組にとり付かれ、伝説のハガキ職人と呼ばれた男、 作家見習いの道に入るが、人付き合いに不器用なために追い込まれていく様を描く。 この男がとてもエキセントリック、挨拶も出来ない、礼も言えない、事あるごとに対立し、 自分が1番とばかりに見下ろし、わめく、たてつく、挙句は暴力を振るう。 何、これ?見ているのも疲れるし、この男に共感など出来訳が無く、嫌悪は増すばかり。 この男に笑いを極めれるわけがない。こんな実話、見たくもない。 笑いを求めるなら、一般常識をわきまえ、俯瞰で己を見つめられる冷静さがいる。 ただただイラつく人間に、笑いなど生まれないヨ。 全編、とても腹が立った。とても無駄な時間。 まだ又吉原作の映画「火花」の方がマシ。 ●映画三昧記2024年1月12日 ●僕は何故か切干切り干し大根を食べたくなる。 「ある閉ざされた雪の山荘で」を見た。 閉ざされた山荘に集められた男女7人。ひとり、またひとり殺されていく・・・。 よくあるネタだが、東野圭吾原作ということで期待値は高い。 たが、冒頭から早々、不安がよぎる。やはり、物語がすすむとともに なんも、面白くもない。オチもそれはないわ~!の嘆きと、ため息・・・。 とんだもの、見せれました。 ●映画三昧記2024年1月7日 ●僕は凄く、すごく、感動する。 「天国はまだ遠く」を15年ぶりに再び見た。 15年前、とても好きな映画だったが、 正月早々、ふと、何故か舞い降りたように、この映画を思い出し、 ユーチューブで予告編を確認。ざわざわする、心がざわめく、 また見たくなる・・・。 で、見たら、いい、いいよ~!とんでもなくいいよ~! 最初に見た時より、10倍、いや100倍、いいよ~! なんだ、なんだ、この気持ち! お話は、自殺を決意し、奥深い片田舎の民宿にたどり着くが、 つれない対応の民宿の男、やがて、二人のやりとり、おいしい素朴な食事、 季節を彩る景色、満天の星空、村民とのふれあい、冷えた心を溶かしていく・・・。 やさしい時の流れだけが、そっと寄り添う・・・。 「かもめ食堂」含め、まったりとした映画ブームのひとつでもあった作品。 15年を経て、こんなにも酔いしれてしまうとは・・・、 今まで、押しつけがましいメッセージにあふれた映画まみれに馴らされてしまったか・・。 この映画をふたたび見て、いや、再びではない、 とてもとても新鮮な魅力に満ちた映画に初めて出会えた喜び、感動しかない。 ありがとう。シ・ア・ワ・セ。 ●映画三昧記2024年1月6日 ●僕は炸裂しない。 「エクスペンダブルズ4」を見た。 このシリーズ、スタローンが音頭をとって往年アクションスターを勢揃させた、 ハリウッドの紅白アクション合戦なノリの映画で、3作とも、それなりに面白かったが・・・、 楽しみの久々に4作目登場です。 これが、どうもいただけない、あまりもお話もチープでお粗末。 アクションは、ステイサムの相変わらずの肉弾戦には敬意を表するが、 全体的に単調、撃って、殴って、爆発して、飛び散って、裏切って、 でも、ちっとも盛り上がらない。ほんまに面白くもなんともない。 オマケにエンドロールの異常な長さはおったまげです。 このシリーズ、打ち止めですネ。 ●映画三昧記2024年1月2日 ●僕の新年のお初はアニメです。 「青春ブタ野郎ランドセルガールの夢を見ない」を見た。 前作「青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない」、シリーズながら、 初見でも、とてもとても良かったから・・・ 公開1月経って、正月映画として、満を持して見る。 この世界観、なんとも言えない世界に導かれてしまう・・・。 いいな・・・。ポスターだけで判断しないで、ロリコンアニメではない、 思春期、親との関係、友達、かけがえのない恋人・・・、 いっぱい、詰まっています。お正月に気持ちのいい映画です。 いい年が始まります・・・。ありがとう。 ●映画三昧記2023年12月22日 ●僕は今年を締めくくるにふさわしい作品で出会う。 待望の「PERECT DAYS」を見た。 本年度カンヌ映画で役所広司が男優賞に輝いた作品。 監督は「パリ、テキサス」、「ベルリン・天使の詩」のドイツの名匠ビム・ベンダース。 東京、渋谷のトイレを舞台にトイレの清掃員の男の日々のゆらぎを描く。 役所のセリフはほぼない。ただただ寡黙に仕事をこなし、仕事帰りの銭湯、 安い飲み屋、古本屋の文庫本、車で聴く年代物の音楽カセット、たまに場末のバー。 古いアパートでの毎夜の読書と・・・、大きな事件は起こらない。 淡々とした、その日々の繰り返しの中で、彼の選択した人生を見つめる。 人の幸せのものさしを計る、人生観を問いかける 1作。 娯楽作ではない、映画好きじゃないと退屈かもしれない。 ただし、東京のアートなトイレの数々には驚かされますヨ。 それにしても、男優賞に輝いただけに役所の演技はまさに自然体、これぞアクター。 本当に年末に、今年を締めくくる映画に出会えたシアワセ。ありがとう。 本年度NO.1の映画です! 今年は私にとって、とてもとても勉強になる1年でした。 感謝です。 また、今年見た映画は135本です。 そのうち、123本を映画館で見ました。映画館で見る映画、本当にいいですネ! *2023年~ |
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