ミニシアター・ベストセレクト最近作
ミニシアター邦画ベスト
「一月の声に喜びを刻め」
傑作「幼な子われらに生まれ」の三島有紀子監督が自身が体験した性被害を
モチーフに、自主制作もいとわない覚悟で望んだ渾身作。
エピソードは三章として、三者三様の人間模様が描かれる。
1話はカールセル麻記主演、2話は哀川翔主演、(みな演技いい)、
それぞれの家族への向き合い方を、そして3話は、
監督が幼少受けた性被害の心の痛みを前田敦子が演じる。
特に3話は重い、ヘビー。
それを監督のたってのご指名に体当たり挑んだ前田敦子の演技は目を見張る。
このテーマ、この作り方は、たぶん賛否は2分するだろう・・・。
いかしかたがないだろうが、
今まで苦悩した監督のも持ってきようのない怒り、絶望、嘆き、
この作品に渾身の力で気力で臨んだということに鬼気迫るものがる。
私は拍手を送りたい。

(余談だが、私は過去に、仕事で親身になっていたバイトの女子高生に
身に降りかかった性被害を告白されたことがある。
彼女曰く、”車に連れこまれ、3人の男にレイプされた”、と、
まさに性犯罪である。この衝撃の告白は40年経っても脳裏から離れない。
あまりの告白に、その時、彼女にどう対応したのか定かではない・・・。
誰にも打ち明けらず秘めた苦しみを私に吐き出したかったのだろう・・・、
もうとう、慰めの言葉などかけようもない。
あれから彼女は、どう生きているのか・・・。
昨今の週刊誌等の性被害報道に、
何で今更とか、その時、警察に言わなかったのか?の声も上がるが、
私は、彼女たちの切なる思いに、とてもとても痛みを感じる。
やはり、性被害を直接聞いた当事者には、この映画も含め、
今でも今でも、とてもとても心が痛い。
どうか、あの彼女が今は平穏な日々を送っているのを願うばかり・・・。)

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「夜明けのすべて」
岸井ゆきの主演「ケイコ耳を澄ませて」で一躍、名を馳せた三宅唱監督最新作。
PMS(月経前症候群)月に1度イライラが抑えられない女性と
パニック障害で苦悩する同僚の男性との心の交流を描く。
総じて、三宅監督流の淡々とさり気ない演出が心地いい(素晴らしい)が、
これが1時間半を超えると、物語の起伏のない展開な上、肝心のラスト30分、
ただただ凡庸なシーンの羅列にとても嫌気が差してきた・・・。
間違いなく、映画マニア受け、監督の”どうです、業界人、いいでしょう”が鼻につく・・・。
世界観も好き、嫌いでもない、よく出来ているのわかる、わかるが・・・、
もう少し、観客に寄り添って欲しかった、あえて、あえて・・・です。
でも、おススメします。

ミニシアター邦画ベスト
「カラオケ行こ!」
はい、傑作です!
ヤクザが合唱部の中学男子からカラオケの指南を受ける物語。
なんか、ありがちに陥りそうですが、そうではなかった。
選曲良し、セリフよし、間合いよし、これを料理したのは「リンダリンダリンダ」、
「天然コケッコー」などでおなじみ名匠・山下敦弘監督、腕が冴えわたる。
これは快作です。とてもとても映画してます。
友情、家族愛、 人間愛、愛がいっぱい詰ってあふれています。
素晴らしい!

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「PERFECT DAYS」
本年度カンヌ映画で役所広司が男優賞に輝いた作品。
監督は「パリ、テキサス」、「ベルリン・天使の詩」のドイツの名匠ビム・ベンダース。
東京、渋谷のトイレを舞台にトイレの清掃員の男の日々のゆらぎを描く。
役所のセリフはほぼない。ただただ寡黙に仕事をこなし、仕事帰りの銭湯、
安い飲み屋、古本屋の文庫本、車で聴く年代物の音楽カセット、たまに場末のバー。
古いアパートでの毎夜の読書と・・・、大きな事件は起こらない。
淡々とした、その日々の繰り返しの中で、彼の選択した人生を見つめる。
人の幸せのものさしを計る、人生観を問いかける 1作。
娯楽作ではない、映画好きじゃないと退屈かもしれない。
ただし、東京のアートなトイレの数々には驚かされますヨ。
それにしても、男優賞に輝いただけに役所の演技はまさに自然体、これぞアクター。
本当に年末に、今年を締めくくる映画に出会えたシアワセ。ありがとう。
2023年度、NO.1の映画です!


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「OUTアウト」
「ドロップ」の品川ヒロシ監督、久々のヤンキー映画。
前半は品川の脚本だけに笑いをとりたいがため、少々、丁々発止会話シーンが
長過ぎるのが難だが、後半はあれよあれよと怒涛の展開、アクションもキレキレ、
「東京リベンジャーズ」よりも迫力あり。ほとんど無名俳優なれど、よく頑張りました。
品川監督、うまくまとめました、上手いじゃないか。面白い!


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「正欲」
息苦しく生きる、普通ではいられない。私はここにいていいのだろうか?
自己否定を背負った人たちの葛藤が描かれる。
まさしくこの映画、賛否は別れるだろう・・・。
ある意味、これを感じるか、感じないか、感性次第です。
もがいて、あがいて、それでも、生きる、生きる意味を探しあぐねる・・・。
是非、心の闇を抱えた方は、ご覧下さい。
私はハマりました。
監督、「前科者」、「あ々、荒野」の岸義幸ならでは。
さらに出演者、稲垣吾郎、ガッキー、磯村勇斗たちがみな演技がいい!


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「愛にイナズマ」
私が大好きな映画「町田くんの世界」の石井裕也監督、「月」を含め、
精力的に創作活動、このバイタリティ、凄いです。
本作は、映画監督デビュー控えての新人女性監督が、業界の闇に翻弄され、
ジレンマに陥りつつ、家族との絆を紡いでいく物語。
こう書くと、あるあるな感じなのだが、
そこは石井裕也監督、前半は長い間合いの映画通のための進行にだれるが、
後半のまとめ方は、職人技の成せる業。ツボは心得ている。
私は好きです。


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「月」
私が大好きな監督のひとり、「船を編む」の石井裕也監督の最新作。
実際に起きた障害者殺傷事件をモチーフにした、かなり突っ込んだ問題作。
施設の描かれ方や内容がかなりデフォルメされ過ぎだが、
製作者サイド、主演者たちの相当の覚悟をもって臨んでいるのは伝わってくる。
後半の宮沢えりと磯村勇斗との対峙シーンは見応え十分、
人間の偽善をあぶりだしていく・・・。ここは1番の見所です。
ただ、全体的に、登場人物がみな、異常の淵に立ちすぎた視点だろう。
もっと平凡な、身近なことからの狂気性に趣を置いたら良かったと思うが・・・。
でも、とにかく、是非、みなさんも見て欲しい。


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「遠いところ」
沖縄ゴザを舞台に17歳の母親が、働かないDV夫のため、キャバクラで働いたり
挙句は奈落の底にウリにまで堕ちていってしまう社会から取り残された女性のドラマ。
全編、いいことは何もない、その日その日の過酷な日常だけをひたすら描く。
問題定義したいテーマかもしれないが、登場人物のそこに至るまでの内面、
心情などは、ほとんど描かれていないから、ドラマ性がとぼしい。
こんな男と何故、離婚しない、その訳も描かれない、周りもすすめない、
そこが肝心なのに、ただただ金がない、殴られる、体を売る、最後はバッドエンド。
救いは何もない。
沖縄にはこのような現実があります風ドキュメントのみで終結。と、書いたが、
ただし、作り手の意気込みは痛いほどわかる。それは凄い。
そして、初主演の花瀬琴音の魂のこもった見事な演技、
体を張った根性は見上げたものだ。素晴らしい!拍手を送りたい。


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「青春ブタ野郎は
おでかけシスターの夢は見ない」

何故か直感で、このタイトルに魅かれた。
シリーズものと知らず、初見。でも当たりです。
(レビュー評価を見ると初見は厳しいとあるが、いやいや、よくわかりますヨ。)
引きこもりの妹、兄を慕い、同じ高校の受験に揺れ動く思春期を淡々と・・・。
これがいいんですヨ。画も凝ってますではなく、展開も人の痛みに寄り添う、見守る、
昨今の”新海誠風”な、どうだどうだの押し付けも無く、やさしさに包まれています。
このようなアニメが評価されているのは、救いです。見て良かった。


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「渇水」
水道局に勤める男性は水道料滞納者への水差し止め係り、
いろいろな滞納者の言い訳、言い逃れ、現実の姿がそこにある。
そこで出会ったシングルマザーに育児放棄された姉妹との交流を軸に、
自らの人生も見つめる物語。
お話は淡々と”映画してます”を一切、排除してすすむ。
そこがとても好感が持てる。レビュー評価は低いが、私は好きな映画。
「怪獣」、「波紋」よりも好き。いい映画と思います。


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「ロストケア」
献身的で熱心な介護士が、何故に担当した介護者を42人も殺したのか?彼は、「救済」のためにと言う、それと対峙する検事との事件の真相に迫る。まさに高齢化社会の介護の過酷さ、問題点を見事な切り口で社会提議する。今まさに、是非、見てもらいたい作品。こころ揺さぶられる仕上がりだ。さらに松山ケンイチ、長澤まさみの白熱の演技も鬼気迫るものがある。オススメです。


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「生きててごめんなさい」
私の好きな監督のひとり、藤井道人が企画、プロデュース。
小説家をめざしながら出版社で働く青年と落ちこぼれ女性がひょんなことから同棲。
要領も悪く、上手く生きられない、それで泣き虫な女、
それにイライラしながらも見離さない男、だがあるきっかけで女が他者に認められていくことへの男の嫉妬心から、二人には隙間風が吹いていく・・・。よくある展開なれども、どんどん見続けていくと、どんどん深くはまりこんでしまう・・・。
物を作る側の気持ちが痛いほどわかるし、男女のザラついた雰囲気もいい。
落としどころも整理され、ラストもたまらいほど上手い。傑作です!大好きです!


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「神は見返りを求める」
「空白」、「麦子さんと」など、私が大好きな監督のひとり、吉田恵輔作品。
その上、ムロツヨシ、岸井ゆきのの最強タッグとくるからたまらない。
イベント会社の社員と売れないユーチューバーが織り成す物語、
今、置かれているユーチューバーの現状が皮肉たっぷりに描かれており、
人の心の変貌を苦味あふれるタッチは監督の真骨頂。
やはり、この監督、はずさない!視点も鋭い。そして上手い、上手すぎる!


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「あつい胸さわぎ」
母子家庭の女子大生が乳がんの疑いから始まる心模様を描く。
なんだ、ありがちな病気テーマか?と、お思いでしょうが、
それがそれが、、淡々としたホームドラマ風味で終わるかと思いきや、ラストあたりは、ぎゅっと、締めくくってくれました。長い前フリの後に、最後に見事な人間讃歌!とてもいい映画です。


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「メタモルフォーゼの縁側」
老婦人が本屋で表紙に魅かれて買った本を開けたらボーイズラブ、BL漫画。
それをきっかけに本屋の高校生店員との交流を描く。
とてもすがすがしくほほえましいおばちゃんと孫ほどの友達づきあいを
それぞれの立場を軽妙に、また苦悩を・・・淡々と描いてくれる、
その演出は監督の腕は、お見事というしかないほど完璧に近い。
芦田愛菜、宮本信子、最高のコンビ。二人を通じて、生きる楽しみを
楽しく、さりげなく教えてくれる、縁側の移ろい、会話に魅了されました。
私どんぴしゃに、ハマりました。大好きです。この映画。素晴らしい!


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「恋は光」
ずばり、面白いぞ!
理論派な青年を取り巻く、恋を定義するファタンジー。コミックの映画化。
もう、これだけで、勘弁してのくだりが、それがそれが、とんでもなく、
いやはや、どんどん引き込まれてしまう・・・。
出演者達がみんないい(特に西野七瀬がいい)、
ここまで面白い映画を見せられるとは・・・。
恋をテーマにした映画では、久々の快作!手放しでいい!
めっちゃハマりました、年甲斐も無く。とても大好きな映画です!マル!


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「やがて海へと届く」
私の好きな映画「四月の永い夢」の中川龍太郎監督の最新作。
女性二人の複雑な心情を前半淡々と後半にはミステリアスに・・・。
この世界観はとても好きで、見入ってしまう。とても心地いい展開。
ただ主となるテーマの良さを、いかしきれず、あいまいに3.11震災をからめたりして、
少々、焦点がぼやけてしまった。惜しい。
それでも、岸井ゆきの演技は群を抜き、浜辺美波(とても可愛い)が共演という意外さも
うまく、とけこんでいた。このあたりの演出の上手さは監督の腕が光る。
久々にアート系映画の押し付けの無い作風に満足、酔いしれました。


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「土を食らう十二カ月」
雪深い山奥に住む作家と、編集者との四季折々を通じてドキュメンタリータッチで描かれる。この食べ物がたまらない。自生の四季の食材をいかしての、私が小学生時代に食した素朴なものばかり、漬物、ミソ汁、家の梅等々、後、炊きたてご飯があればそれでいい。春夏秋冬をかけての撮影。過去に作風が橋本愛子の「リトル・フォレスト」も良かったが、
これは年寄り版というか、枯れた感じと、作家というティストがいい。
展開に無理スジも気にはならない。
淡々と老作家役の沢田研二、編集者の松たか子のコンビネーションもしっくりしてる。
特に驚くほどのあのジュリーが演技の自然体は安らぐほど上手い。
そして、メインのただただ四季の食事に”それ、食べたいよ~・・・”と生唾。
ラストは己の死生観で、幕を閉じる。
見方によれば退屈という方もおろうが、私は、ハマり過ぎにハマった。
若いときは味わえないもの。年をとるものもオツなもの。
あ~生きてきて良かった。
後、エンディング曲を沢田が歌っているが、声量は昔と変わらない上手さ。
年をとっても、尖がって、キャンセル事件も物議をかもしたが、
この役ははまり役。本当に気持ちのいい映画に出会えて感謝。
シ・ア・ワ・セ。ありがとう。


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「マイ・ブロークン・マリコ」
私の大好きなタナダ・ユキ監督作品。
物語は、幼馴染の女友達が自殺をした。父親から幼少の時から虐待を受けていても
常に彼女に寄り添い時間を共にしてきたが、大人になって、突然、亡くなった・・・。
永野芽衣演じるOLは、彼女の家に乗り込み遺骨を奪い去り、遺骨と胸に彼女が行きたかったある岬へと向かうロードムービー。
彼女との思い出の回想、幻想などを散りばめながら、それぞれの心模様を切なくも
はかなくも、心の暴走の世界へと導かれる。
まさに、タナダ・ユキ監督の世界観の真骨頂!
永野芽衣は煙草は吸いまくるわ、暴れるわ、暴言は吐くわ、まさに、この映画で一皮向けた演技に魅了される。本物の”女優”になったとも言える。
それを引き出したタナダ・ユキ監督。
タナダ・ユキ、いいね~・・・。だから全作品を見てきた。
この世界観は彼女だけしか描けない。


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「ドライブ・マイ・カー」2021年作品
アカデミー賞作品賞ノミネート!
「寝ても覚めても」の濱口竜介監督原作は村上春樹。
妻を亡くし喪失感の演出家が、舞台演出と専用ドライバーの女性との心の交流を通して再生していく物語。ただただ理屈っぽい会話が上映時間3時間を占めるが、脚本(カンヌ映画祭脚本受賞)の良さと、展開がいい編集の妙がぐいぐい引っ張っていく。高級なフランス料理を味合うような品に満ち溢れた作品である。素晴らしい。


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 「あのこは貴族」2021年作品
久々にはまった映画、とてもいい!
東京。良家のお嬢様と極普通の女性。互いの人生の歯車は、生い立ちの環境、価値観にまきこまれていく様を描く。大きなドラマはないが、セリフ、間、門脇麦初め俳優陣の世界に酔いしれる。泣かせる映画ではないが、胸迫るものがる。ラスト、エンドロール、目頭が熱くなった。素晴らしいの一語に尽きる。


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「空白」2021年作品
私が大好きな監督のひとり、吉田恵輔、上手い!
「麦子さんと」、「ヒメアノール」などの吉田恵輔監督。スーパーの店長が万引きを疑い女子中学生を追いかけたところ、彼女は交通事故死。その父は無実を証明しようとした結果、どんどんモンスター化していく・・・。両者の関係を通じて、人間の業があらわになる。吉田監督の視点は鋭く、人間模様を鮮やかに切り取りながらも、救いのあるラストは、監督の人柄か・・・。素晴らしい作品である。


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「まともじゃなのは君も一緒」2020年作品
「婚前特急」の前田弘二監督の味わい!
恋愛下手、コミケーションもダメな数学一筋塾講師と、恋愛経験がないくせに恋の指南をする教え子が繰り出す恋の方程式とは?成田凌、清原果那の組み合わせがマッチして、
心地いいほどのやさしさに満ちている。今の生活って何?”普通”って何?現代に一石を投じる。


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 「素晴らしき世界」2021年作品
是枝監督の愛弟子、「ゆれる」の西田美和監督の
世界観は鋭い!

殺人の刑期を終えたヤクザが現実に苦悩する生き様を役所広司が見事なまでに演じる。西川監督の才気が全編にほとばしる。演出、映像、展開、細部にこだわった世界観に酔いしれた。手放しで、素晴らしい作品。


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 「デイアンドナイト」2018年作品
「新聞記者」で名を挙げた藤井道人監督の最高傑作!
東京 善と悪をテーマに、感性で叩きつける。好き嫌いは別れるだろうが、ひとコマひとコマ、こだわりの映像が鮮烈。この監督の腕は、今、一押しである。また、清原果那、いい演技しています。


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「先生、私の隣に
坐っていただけませんか?」
2021年作品
予想を遥かに超えるラスト、いいよ!
漫画家夫婦。妻は売れっ子、夫はスランプで不倫している。妻の復讐は心理戦で、漫画の世界で、真綿で首を絞めるようにじわじわと追い詰めていく。やがて待ち受ける予想外なラスト、こうくるか!には、してやられました。黒木華、柄本祐の演技がそれを支えた。久々に、唸ったよ。とても面白い。


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「子供はわかってあげない」2021年作品
「横道世之助」の沖田修一監督、久々の快作!
新興宗教の教祖になったという、実の父を探し訪ねたが、ひょうな経緯で、数日間、その父と二人きりの生活が始まる。そこで見つけた父と娘の濃密な時間をユーモアを交えて、シュールに描かれる。切り口がとてもいい、そして笑える。邦画も頑張っている。いい作品です。


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「四月の永い夢」2018年作品
世界的評価を受けた映画、小津の世界観に似てる!
「愛の小さな歴史」の中川龍太郎監督作品。第39回モスクワ国際映画祭で2冠に輝いたヒューマンドラマ。死んだ恋人からの手紙によって再び動き始める主人公の日常を映す。
主演の朝倉あきがとても魅力的。いい。話題にもならなかったが、現代の小津の世界を訪仏させる最高の出来栄え。絶賛です!


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「最初の晩餐」2019年作品
このような光が当たらない作品はごまんとある!
連れ子同士の再婚。その後、父の死をきっかけに、伏していた秘密が明らかになる。その時、家族は何を見つめ、問いかけたのか。平坦に描きながらも、間の取り方、脚本の妙、素晴らしい出来栄である。染谷将太、戸田恵梨香、永瀬正敏、斉藤由貴、窪塚洋介、みな、いい演技をしている。森七菜は特に光り輝いている。


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 「火口のふたり」2019年作品
名脚本家、荒井晴彦が監督の傑作!
「Wの悲劇」など多数の名作を放つ、名脚本家・荒井晴彦が監督。
元カレ、結婚間近の元カノ、焼けぼっくいに火が付く。限られた日数の中で、SEXに溺れていく。全編、SEX、肌が合う、めくるめくSEXの日々。18R指定作品。過激なSEX映画ではない、二人のセリフの妙、二人だけの空間、どこを切り取っても、こちらまで愛おしくなる。こんなに、愛したことがない。私には、お勉強になる。たまらなくいい!


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「おじいちゃんが死んだって。」2017年作品
岸井ゆきの存在感が光る!
ソフトバンクやローソンなどのCMを手掛けてきた森ガキ侑大監督の初監督と思えないほどの出来栄えには感心。それぞれに事情がある家族が、葬儀のため久しぶりに集まりが、身勝手な人たちに翻弄され、人間の生と死、家族の在り方が描かれる。主演は、「愛はなんだ」の岸井ゆきの。岸井の魅力がいっぱい詰め込んだ良作。


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「さよならくちびる」2019年作品
「黄泉がえり」の塩田明彦監督の名編!
「月光の囁き」、「害虫」などの塩田明彦監督作品。物語は、まだ売れてはいないが全国をめぐる解散ツアーを行う女性デュオ小松菜奈と門脇麦。それを支えるマネジャー成田凌たちの男女たちのロードムービー。小松菜奈と門脇麦とも、ギター、歌と、すべて本人たちの生歌である。頑張っている。塩田監督が、今なお健在が、うれしい。


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「夜空はいつでも
最高密度の群青だ」
2017年作品
石井裕也監督、芸術映画の極み!
名だたる賞に輝く「船を編む」の石井裕也監督作品。最果タヒのベストセラー詩集を実写映画化。東京を舞台に若者たちの出会いと恋の始まりを映す。夜はガールズバーで働く看護師を、石橋凌と原田美枝子の娘である石橋静河、日雇い労働者の青年を池松壮亮が演じる。詩集を映像化したので、感性で見る映画、好き嫌いは別れるだろうが・・・、私は名作だと思う。キネマ旬報1位作品。


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「幼な子 われらに生まれ」2017年作品
人間模様が繊細に描かれる秀作!
「幸せのパン」の三島有紀子監督作品、この方の作風は好きではないが、これは別格の傑作。直木賞の重松清の同名小説を浅野忠信、田中麗奈主演で映画化したヒューマンドラマ。連れ子を伴う再婚、新たな命の授かりにより、家族にひとつの波紋が広がっていく・・・。この世界観を淡々と、小さな紙を薄く、薄く、そいでいく様に描かれている。これは秀作である。


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 「さよなら歌舞伎町」2014年作品
名脚本家、荒井晴彦が監督の傑作!
「Wの悲劇」など多数の名作を放つ、名脚本家・荒井晴彦が監督。
元カレ、結婚間近の元カノ、焼けぼっくいに火が付く。限られた日数の中で、SEXに溺れていく。全編、SEX、肌が合う、めくるめくSEXの日々。18R指定作品。過激なSEX映画ではない、二人のセリフの妙、二人だけの空間、どこを切り取っても、こちらまで愛おしくなる。こんなに、愛したことがない。私には、お勉強になる。たまらなくいい!


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「百円の恋」2014年作品
制作陣、出演者、半端ない情熱が伝わる快作!
「イン・ザ・ヒーロー」などの武正晴監督。32歳のパッとしないデブな女性がボクサーとの出会いから、毎日をサバイブしながら恋愛とボクシングに目覚めていく姿を、安藤サクラが演じる。体をしぼり、ボクシングもプロ並と、身を持って、魂ほとばしる気合は心を揺さぶる。
結果、日本アカデミー賞の最高女優賞に輝いた、作品の出来栄えといい、制作陣の熱量が伝わってくる渾身の傑作。


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 「羊とオオカミの恋と殺人」2019年作品
福原遥の殺人鬼ぶりがとてもいい!
隣に住むけなげな女性は、とんでもない殺人鬼だった・・・。この展開だけで、飽きさせない。とても会話が面白い。福原遥がいい味出している。


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「夏の夜空と秋の夕日と
冬の朝と春の風」
2019年作品
四季の四話。とても切なく愛おしい作品!
四季を通じて四つの話のオムニバス。奇をてらわず、すべてさりげなく、高揚に走らず、抑えて、素朴なテーマが心に沁みる。このような作品が世に埋もれているのが嘆かわしい。是非、ご覧下さい。ラスト四話目はとても泣けます。切ないです。必見です。


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 「ロマンスドール」2019年作品
タナダユキ監督作品にはずれなし!
「百万円と苦虫女」などのタナダユキ監督作品。ひょんなことから、ダッチワイフ人形(今ではラブドールという)工場に勤め出すが男、医学用と偽られれ胸の型をとられる女。それでも二人は人目惚れの恋をする。職業隠して結婚をする。そして待ち受ける運命が究極の愛を紡ぎ出す・・・。高橋一生、蒼井優、見事なまでに演じ切った。タナダユキ・蒼井優のコンビは、はずさない。切り口がとても面白い。


ミニシアター邦画ベスト
「五億円のじんせい」2019年作品
話のコンセプトがとてもいい!
幼き時、全国からの五億円の募金で命を救われた17歳の少年。いつも周りに感謝し、大人になったら、医者になって恩返ししたいと、いい子ぶる。その重荷を背負って生きてきた苦しみは誰にも言えない。そして彼は家出をする。五億円を稼ぐ旅に出る。いろいろな仕事に就く。童貞も売る。裏社会にも遭遇する。彼に待ち受ける人生感とは・・・。このコンセプト、面白い。切り口がいい。
*私が心に残る、お気に入り邦画ミニシアター映画アター映画
「メランコリック」

2019年作品

東大卒のニートが、ひょんなことから銭湯のバイトを始める。たが、そこは、裏社会の殺人を請け負いと死体処理の銭湯だった・・・。

このコンセプト、展開、会話の妙と脚本がすこぶるいい。演出、編集もいい。
インディーズ映画なれど、この世界観の見せ方は驚嘆する。
これは傑作である。
このような映画はあまり陽の目をみない現実、
観客の目が育ったいないのだ。
*私が心に残る、お気に入り邦画ミニシアター映画アター映画
「アルプススタンドの
はしの方」


2020年作品

映画界の奇才、城下定夫監督作品。

高校生の演劇大会で最優秀に輝いた原作の映画化。
高校球児をアルプススタンドのはしの方で、応援する男女3人が織ります心模様。
ラスト15分までの、長い長い静かな会話の前フリを我慢しましょう。さあ、そこから、それを見事な回収にはります。とてもすがすがしい青春のひとこまです。
*私が心に残る、お気に入り邦画ミニシアター映画アター映画
「mellowメロウ」

2020年作品

「愛がなんだ」、「パンとバスと2度目の初恋」、「アイネクライネナハトムジーク」などで、絶妙な会話と間で愛を語る今泉力哉監督作品。

本作は、これまた長回しを多用するが、それぞれの人たちの片思いを、今泉監督の脚本が冴え渡る。何げないやりとりが、じわっと沁みていく・・・。
今泉監督、やるね~!
*私が心に残る邦画ミニシアター映画ベストセレクトアター映画
「半世界」

2018年作品
「どいついたるねん」、「KT」、「亡国のイージス」、「団地」、「大鹿村騒動記」など多数の話題作を送り出す阪本順治監督作品。

炭焼き職人として生きる男が、自衛隊を辞めて帰省した旧友との再会をきっかけに自身を見つめ直す物語。

出演は、稲垣吾郎、池脇千鶴、長谷川博己、渋川清彦など。
阪本順治監督の職人技が光る名作となった。
*私が心に残る、お気に入り邦画ミニシアター映画アター映画
「洗骨」
2018年作品
ガレッジセールのゴリの監督・脚本作品。

沖縄の離島・粟国島に残る風習「洗骨」がテーマ。母の死の4年後の洗骨(この地は火葬ではなく、死後、自然風化させ、骨を洗い清める儀式)に集まった訳ありの兄妹と、今でも妻の死に立ち直れないアル中の父、面倒見のいい親戚が織り成す人間ドラマ。前半は、ぎこちない演出だったが、中盤あたりからまとまってきた・・・ただ全体的にはベタ感は否めないが、ラストは演出、脚本はお見事というしかない。

ゴリ、本名・照屋年之の監督としての才能に拍手を送ろう。
*私が心に残る、お気に入り邦画ミニシアター映画アター映画
「泣き虫しょったん
の奇跡」

2018年作品
「青い春」、「空中庭園」の
豊田利晃監督作品。

棋士奨励会から脱落し、プロになれず、その後、アマチュアからプロになったという、将棋界の歴史を変えた実話の映画化。
「青い春」で組んだ松田龍平はじめ、松たか子、小林薫、イッセー尾形、妻夫木など多彩な豪華メンバーが顔を揃える。
隙のない演出、脚本、カワメラワーク、どれとっても、パーフェクトに近い、あの尖がった豊田ワールドは影を潜め、丁寧に、こじゃれず、
本当に、素晴らしいの一語に尽きる。
*私が心に残る、お気に入り邦画ミニシアター映画アター映画
「光と血」
2017年作品
上記の「新聞記者」の藤井道人監督作品。

無差別殺人事件の被害者、レイプ、交通事故被害者家族、行き場のない怒り、いろいろな人間像を描きながら、各逸話がクロスしていく。
2時間近く、この重いテーマで押しきっってしまう強烈な映像力と編集がずば抜けている。
さらに、俳優陣が無名なれど圧倒する演技も拍車をかける。

入魂の1作。お見事の一語。
*私が心に残る、お気に入り邦画ミニシアター映画アター映画
「見栄を張る」

2016年作品
監督は本作が長編デビュー作の藤村明世。
2016年劇場公開なれど、DVD化は2020年。
要は、埋もれてた作品。
でも、何故、3年間、陽の目を見なかったのか不思議なほどの出来栄え。

物語は、姉の死を機に帰郷した売れない女優が、葬儀の”泣き屋の仕事を通じて、人生の岐路を描く。
新人監督とは思えない、脚本といい、演出、無駄の無いカット割と、才気を感じる。
是枝監督も評価している。
次回作にも期待したい。
*私が心に残る、お気に入り邦画ミニシアター映画アター映画
「百瀬、
こっち向いてよ」


2013年作品
「暗黒女子」などの耶雲哉治監督デビュー作。

作家の乙一が、中田永一という別名義で執筆したベストセラーを原作とした青春ロマンス。
ひょんなことから、期間限定でカップルを装うことになった高校生の男女が次第に惹かれ合っていく姿を見つめる。元、ももクロのメンバーだった早見あかりが初主演を務めた。
これが、たまらく青春してる。苦い高校時代の恋の痛み、とても切なく愛おしい作品。
この映画、大、大好きです。
*私が心に残る、お気に入り邦画ミニシアター映画アター映画
「真白の恋」

2016年作品

富山県射水市を舞台に、軽度の知的障害を抱えるヒロインの初恋と、彼女を支える家族の葛藤を描いた人間ドラマ。
純粋で、けなげで、まっすぐに生きる恋に
心打たれます。

地方発信映画ならでは、地元の映像クリエーターが初監督と思えない出来栄えには、感心せずにいられない。
*私が心に残る、お気に入り邦画ミニシアター映画アター映画
「パンとバスと
2度目のハツコイ」


2017年作品
上記の作品や、「愛がなんだ」、多部未華子主演の「アイネクライネナハトムジーク」などの泉力哉元監督作品。

元・乃木坂46の深川麻衣が主演。
結婚に踏ん切りがつかない“恋愛こじらせ女子”が再会したのは、中学時代の初恋の男性はバス運転手になっていた。元妻の未練をひきづりながら、いつしか互いに魅かれて行く。
さしたる物語でもないが、ほっこりする。

深川麻衣がとても可愛い。いい演技してる。
*私が心に残る、お気に入り邦画ミニシアター映画アター映画
「飢えたライオン」

2017年作品

「子宮に沈める」の緒方貴臣監督作品。

女子高生がフェイク淫行動画で自殺へと追い込まれる過程を、ワンカット、ワンシチュエーションを幾つも幾つもと重ねていく。SNSによるいい加減な人間のあり方、すべてここに集約されてます。面白半分で人の人生を狂わすSNS、今更、警鐘鳴らす挑戦作。

映画として、この切り口、お見事である。
*私が心に残る、お気に入り邦画ミニシアター映画アター映画
「恋人たち」

2015年作品
「ぐるりのこと。」の橋口亮輔監督作品。

自分に興味がない夫と、
そりが合わない義母と生活している女性、
同性愛者の弁護士、妻を通り魔に殺害された夫の三者模様。

それぞれに異なる事情を持つ三人の男女の
物語を淡々と綴る。

冷めた感じが、心を捉える。
*私が心に残る、お気に入り邦画ミニシアター映画アター映画
「太陽に坐る場所」
2014年作品

これも、矢崎仁司監督作品。

東京近郊の地方都市を舞台に、思春期の自分を胸に秘めたまま大人になった高校時代の同級生たちが織り成す人間模様を繊細なタッチで映し出す。水川あさみ主演、木村文乃、三浦貴大共演。

どうも、総じて低評価だが、私は思わない。
この繊細な映像は、わかりにくいのかな?
いい作品です。
*私が心に残る、お気に入り邦画ミニシアター映画アター映画
「罪の余白」

2015年作品
「スープ」のなどの大塚祐吉監督作品。

男手一つで育てた娘の学校での謎の転落死の真相を探る父親と、美しく邪悪な女子高生に振り回されるさまを映す。出演は内野聖陽、
見事な小悪魔ぶりを新人、吉本実憂が演じる。物語はサスペンスフルにすすむ、飽きさせない展開、面白い。
*私が心に残る、お気に入り邦画ミニシアター映画アター映画
「空(カラ)の味」

2016年作品

日本大学芸術学部映画学科出身の卒業制作映画が認めらた新鋭、塚田万理奈の
長編初監督作品。

摂食障害に苦しむ女子高生が、ある女性との交流を通して苦悩から解放される姿を描く。

心の闇を、もってきようのないジレンマ、その過程を、独特な感性の映像を見せてくれる。
*私が心に残る、お気に入り邦画ミニシアター映画アター映画
「恋とさよならと
ハワイ」


2017年作品
まつむらしんご監督の長編2作目。

別れようと決めてから、何となく恋人との同居を続ける優柔不断で不器用な男女の不思議でこっけいで、どこか憎めない、おかしな関係を、だらりと、ゆるく描きます。
でも、どこか癒されます。
*私が心に残る、お気に入り邦画ミニシアター映画アター映画
「ハローグッバイ」

2016年作品
「ディアーディアー」の菊地健雄監督作品。

クラスメートでも全く接点のなかった二人の女子高生が、ふと、知り合った認知症の老婆の過去の思い出を一緒にたどるうち、自然と交流を深めていく物語。
パンチ力はないが、どこかあたたかい。
やさしさに包まれた隠れた秀作。

ラストのよくある甘さでないエンドシーンは、
この映画の監督の腕が物語る。
*私が心に残る、お気に入り邦画ミニシアター映画アター映画
「昼も夜も」

2014年作品
「黄泉がえり」などの塩田明彦監督作品。

カーディーラーを営む男の前に、
定住もない意味不明な女が、突然現れ、
また消えたり、振り回される物語。

どこがいいの?これって?言うお方が
多いが、理解不能でしょうが・・・
これは、小悪魔?女に翻弄された男には
たまらない、塩田ワールド炸裂です。
考えて見るな、感性で見る、
これぞ、映画です。
*私が心に残る、お気に入り邦画ミニシアター映画アター映画
「二重生活」

2015年作品
菅田将暉の迫真の演技で大評判の
「あゝ、荒野」の岸善幸監督作品。

小池真理子の小説を映画化。
大学院の哲学科での教科の一環で、
誰か一人を徹底的に尾行し、レポートすることなる学生には「愛の渦」の大胆な演技が波紋を呼んだ門脇麦が主演。やがて、その行動に、尾行することにハマっていく、その先にあるものは?尾行される役に長谷川博己が、リリー・フランキー、菅田将暉ら豪華キャストが揃う。
テーマ性が面白い。
*私が心に残る、お気に入り邦画ミニシアター映画アター映画
「世界は今日から
君のもの」


2016年作品
脚本家・尾崎将也の監督作品。

引きこもりで不器用なオタク女子を
門脇麦が演じる。
自分を殻を破って、一歩ずつ踏み出す、
まったりムービー。

とても映画してるので、間延び間は
否めない。でも、妙に門脇麦の存在感が
そこはかととなくいい。
*私が心に残る、お気に入り邦画ミニシアター映画アター映画
「生理ちゃん」

2019年作品
二階堂ふみ主演。
女性にとって、月に一度の大変さをコミカルに描く。主人公に生理が来ると、”生理ちゃん”という、ゆるキャラが現れ、何かと一騒動。
生理ちゃんが現れるのが怖い!
女性なら、あるある話、男性には是非、見てもらいたい、女性の苦悩。
ラストは、生理を通じて初潮の子との心通わせる逸話で、ほんわか、まとめてる。

唸るほどの作品ではないが、親しみのある
あたたかみのある作品です。
ふみちゃん、やっぱ、可愛い。
*私が心に残る、お気に入り邦画ミニシアター映画アター映画
「巫女っちゃけん」

2017年作品
「プルコギ」のグ・スーヨン監督作品。
広瀬アリス主演。

夢も希望も持たない女性が、渋々、巫女さんになる。そこで、口のきけない少年との出会いから変化する姿を描く。
脇を固めるリリー・フランキーと飯島直子。

わざと間伸ばし演出は鼻につくが、
まったりとして、味わいある作品。
撮影は福岡県福津市の宮地嶽神社で
行われたとのこと。

”巫女さんって、いいね。”
*私が心に残る、お気に入り邦画ミニシアター映画アター映画
「愚考録」

2016年作品
「蜜蜂と遠雷」の石川慶監督作品。

未解決の一家殺人事件を取材する雑誌記者が、その思わぬ真相にたどり着く姿を追う。

妻夫木聡と満島ひかり、小出恵介、臼田あさ美らが顔をそろえ、羨望、嫉妬、駆け引きといった人間を深く見つめた物語。

人の心は、図りかねる。
この映画には、すべて凝縮されている。
*私が心に残る、お気に入り邦画ミニシアター映画アター映画
「僕たちの家族」

2015年作品
「川の底からこんにちわ」、「船を編む」など、
幾多の良作を生む、石井裕也監督作品。

母親の突然の病気をきっかけに、
それまでバラバラだった、いろいろな難題を
乗り越え家族が再生していく物語。
兄弟役に妻夫木聡と池松壮亮、両親役に
原田美枝子と長塚京三が演じる。

家族の生き方を見つめ直す秀作。
*私が心に残る、お気に入り邦画ミニシアター映画アター映画
「お盆の弟」

2015年作品
「キャッチボール屋」の大崎章監督、
「百円の恋」の脚本家の足立紳と
組んだ人間ドラマ。

40歳を前にいまだに冴えない人生を送る主人公が、映画監督として巻き返しを図る姿をモノクロームの映像で描く。
主演を渋川清彦、その兄を光石研。
反目しあう兄弟ながら、心あたたまる作品に仕上がっています。
*私が心に残る、お気に入り邦画ミニシアター映画アター映画
「ミッドナイト・バス」

2017年作品
原田泰造主演の隠れた秀作。

東京から故郷、新潟にリターンし、
深夜バスの運転手として働く男と元妻との
再会をきっかけに、離れ離れになった家族が
それぞれに人生を見つめながら
再出発する物語。

原田泰造が意外にも、よくある男の哀愁が、
いい持ち味で生きている。

人生を再生したい方にはオススメの映画。
*私が心に残る、お気に入り邦画ミニシアター映画アター映画
「だれかの木琴」

2016年作品
「もう頬づえはつかない」などの長年に渡る名作を届ける東陽一監督作品。

平凡な主婦が、若い男にストーカーと化していく過程と、それに巻き込まれる家族達を描く。

常盤貴子主演。
久々に、美しさを醸し出す。
よくあるテーマだが、常盤の演技が際立つ、
また、東監督の腕も錆びていない。
*私が心に残る、お気に入り邦画ミニシアター映画アター映画
「太秦ライムライト」

2013年作品

東映時代劇の斬られ役の名人として知られ、
トム・クルーズの「ラスト サムライ」にも出演を果たした福本清三、初主演作品。

斬られ役の名手として活躍してきた老いた俳優と、映画を通して、彼と出会った女優が育む絆を見つめていく。

もう、これがいいのだ。
年輪を重ねた斬られ役、福本清三、
長年の苦労が実った渾身の1作!
お見事!
*私が心に残る、国民必見、邦画ミニシアター映画アター映画
「遺体」

2012年作品
「踊る大捜査線」などの脚本で
有名な君塚良一監督作品。

2011年の東日本大震災で被災した岩手県釜石市の遺体安置所を題材とし、メディアが伝え切れない被災地の真実を描く。
遺体を家族のもとに帰そうと奮闘する遺体安置所の人々の姿を映し出すと共に、
日本人の死生観をも映し出す。

この事実に目を背けてはならない。
国民全員が、是非、見て欲しい映画。



















































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制作:chuei.jp
四日市中映シネマックス

STAFF: Setuo Watanabe  Namiko Tati  Tiaki Kobayasi  Mika Tutui
THANKS: Yasuo Itou  Yosiyuki Oota  Hiromitu Ootuka  Turukiti Suzuki  Tosimizu  Miki Nakamura