*心が風邪を引いた時の処方箋映画アタ
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「かもめ食堂」2005年作品
フィンランドに日本人が営む日本食堂。
そこは時がゆっくり流れる・・・。とても心が癒される。
綺麗ごとは書きたくはないが、
でも、でも、この映画、なんか、救われるんですヨ〜。
フィンランドの首都ヘルシンキを舞台に、小林聡美が経営する食堂を舞台に、片桐はいり、もたいもさこと共に、最初は苦戦するが、やがて、日本の味で現地の人の胃をわしづかみにし、街に溶け込んでいく物語。この映画、ほっこりまったりブーム映画の先駆けとなった。大きなドラマもない、そこにあるのは、季節の移ろいと、愛にあふれた、いたわりがそこにある。特に、この映画、30代以上の人生に疲れた、つまずいた方には、癒されること間違いなしです。何度見ても、心が救われます。と、書きながら、綺麗ごと並べても、所詮、つらい状況には勘弁してよ〜、の声もわかります。そう、何も上目線で書いているわけでもありません。とにかく見て見て頂ければ幸いです。
何だ、幸いって?これが、結局、綺麗ごとですよネ。あ〜・・・、やっぱ、息苦しい〜よ・・・。
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*心が風邪を引いた時の処方箋映画アタ
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「天国はまだ遠く」2008年作品
”死にたい!”、周りには言えない、絶対言えない、
これが、プライド?、そう、ひっそり消えたい。
でも、自分を追い込む前に一度、この作品をご覧下さい。
加藤ローサ、徳井義美主演の心の琴線に触れる物語。自殺を決意し、山奥な田舎町の民宿にたどり着いた女性、つれない対応する民宿の男。やがて、二人のやりとりや、その村を散策し、季節を彩る景色と村民とのふれあいが、死にたい気持ちを溶かしていく・・・。メッセージを強く訴えるまでもなく、ありふれたひとこまが、愛おしい映画です。ポェ〜っと見て、何、コレ?ですか?そうれでもいいじゃいですか。自分の弱さを知るのもつらいですが、ここから、弱さ確認リトマス試験紙を受けましょう。私は、この映画、大好きです。
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「ニライカナイからの手紙」2005年作品
母はどこに行った?どうした、誰も教えてくれない、
周りの教えない優しさがとてもつらくなる・・・。
でも、現実を知ることから人生の始まりがあるんです。
岩井俊二の愛弟子、熊澤尚人監督作品。
主演は蒼井優、「リリイ・シュシュのすべて」の鮮烈デビュー後、数々の作品に出演するが、主演作でも、代表作のひとつでもある。沖縄の竹富島を舞台に、遠く離れて暮らす母親からの手紙に励まされながら生きる少女.。でも、それには秘密があった。熊澤監督のやさしさ溢れた感性が伴い、蒼井優の良さを最大にいかした名作です。自分の生い立ち、環境、苛立つ周りの優しさは、時に傷つく。現実を知ることから始めることもたくさん、あります。
強く生きなくてもいいい、今の自分を受け入れるのも強さです。 |
*心が風邪を引いた時の処方箋映画アタ
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「天然コケッコー」2007年作品
都会の生活に疲れるでしょう・・・。
意地を張って、見栄を張って、下手したらボロ雑巾かな・・・?
所詮,地べたを張ってでも戦うなど、おいそれと・・・、思うのも
何だかな? で、この映画、田舎映画?と聞かれれば、
自信を持って、田舎が一番いい!
「リンダリンダリンダ」等の山下敦弘監督作品の最高傑作!
脚本は『ジョゼと虎と魚たち』の渡辺あやが担当し、片田舎の山村の少年少女たちのありふれた日常を夏休みの出来事や、村人たちとのやりとり、そして、甘酢ぱい初恋などが描かれる。ココロがみずみずしくなるような、とてもやさしさに満ちた作品である。
さあ、少年、少女の時代にタイムスリップしてみませんか・・・。 |
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「町田くんの世界」2018年作品
”この世は悪意に満ちている・・・。”
妬み、嫉み、もう、自分さえ良ければ・・・、
人を裏切ることも、陥れることも厭わない。
勝ち組のキーワードに振り回され、
何をすることも罪悪感もない、だから人間は怖いですネ。
「川の底からこんにちわ」、「船を編む」の石井裕也監督の最高傑作!
”世の中は悪意に満ちている。”それがベースになっている映画。心優しい男子高校生は何事にも優しい。みんながドン引きするぐらい優しすぎる。自分より、他人を優先。それが巻き起こす世界とは・・・。主演は、新人の細田佳央太と関水渚。脇を岩田剛典、高畑充希、前田敦子、太賀、池松壮亮、戸田恵梨香、佐藤浩市、北村有起哉、松嶋菜々子と豪華な俳優たちが共演。また全編を35ミリフィルムで撮影もいい。もう、文句なしに、ここ5年、1番好きな映画です。人のやさしさがあふれ出す現代ファンタジーに身を任せてください。
肩の力を抜いて、何だ、コレ?アホ臭い夢みたいなドラマじゃいか?と、怒らず、この世界観に身を投じて下さい。あ〜、いいよ〜・・・。と、思うのは私だけ、ごめんネ。 |
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「深呼吸の必要」2004年作品
やってなれない!、あ〜疲れた、疲れた、人間世界!
一度、大自然の中で、大きく大きく、深呼吸をして下さい。
「月とキャベツ」、「はつ恋」の篠原哲雄監督が、当時、次代を担う有望な若手俳優、香里奈、成宮寛貴、長澤まさみなど7人を一同に集めて撮った心温まる青春群像。都会から来た軟弱な若者達が互いに、いがみ合いながらも、沖縄の大自然に向き合い、島の人々の温かさに触れ、成長して行く姿を描く。奇をてらってものではなく、ただ青春してる感が心地いい。とても沖縄に行きたくなる。そう、居場所がなくなったら、旅に出てもいい。大自然で深呼吸をして、きれいな空気を目いっぱい吸い込んで、また前に進もう。ヨチヨチ歩きでも構わない。
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*心が風邪を引いた時の処方箋映画アタ
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「青空のゆくえ」2005年作品
いじめ、進路、友情、恋など、中学生が抱える悩みを
青空のゆくえのように澄み渡るように・・・。
まあ、現実世界は、そう甘くない。でも、清清しい映画です。
好きです。
ほぼ、この作品は知られていないだろう。
中学三年生の夏休みを、恋、スポーツ活動、友とのあつれきなど、大きなドラマには、あえてせず、淡々としたところに共鳴。デビュー間もない多部未華子の初々しさがキレキラと輝いていた。たまに、再度、見たくなる作品。学生のみなさんに是非、見て欲しい作品。 |
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「ワンダフルライフ」1999年作品
死んだら、あなたを迎える世界には、
このような事もあるのかな・・・?
死生観に触れて、今のあなたを大事にして下さい。
カンナ映画祭含め、世界で名高い是枝裕和監督の初期作品。死んだ人が天国へ辿り着くまでの7日間に最も大切な思い出をひとつだけ選ぶという設定を通して人生の意味について見つめ直した物語。死生観を考える、是枝監督らしい作風。その後の作品も、一貫して、ナチョナルさと、ドキュメントな、人の在り方をさりげなく描くが、この映画が彼の原点です。
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「ホノカアボーイ」2008年作品
ハワイの片田舎の一軒の映画館でバイトする青年。
のんびり、まんだら、おいしい食べ物も食べ、
優しい人々に囲まれ、生きる手立ても甘えたくなる、
けれども、自分に気付き、さあ、明日に進もう・・・。
ハワイ島のホノカアを舞台に、町の映画館で映写技師として働くことになった青年と、そこに暮らす人々の人間模様がつづられる。岡田将生、倍賞千恵子、松坂慶子など。オールロケで作り上げており、まったりとしたした時の流れに身をまかせて、心安らぎです。間延び感は否めないが、そこがまた、たまらいです。非日常の世界に堪能して下さい。そこまで、楽観視も出来ない!と、お思いの方は、当然、正解です。ごめん。
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「リトル・フォレスト」2014年作品
東北の四季の移り変わり、
自給自足があなたの立ち位置を教えてくれます。
人気コミックを基に、都会暮らしになじめず故郷の山村に帰ってきたヒロインが、自給自足の生活をしながら生きる力を取り戻す人間ドラマ。橋本愛が好演し、東北の四季の移ろいに合わせ夏編・秋編と冬編・春編の2部に分けて公開されるが、この夏/秋版が最高。時間をかけてじっくり作った力作。まさにドキュメンターリーです。現代の何でも身近にあふれる食べ物にオサラバしたくなる、そんな映画です。
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「四月の永い夢」2018年作品
恋人の死から立ち直れないあなたに贈ります。
つらい記憶、忘れたい記憶、
忘れなくてもいいんです、それが、あなたの一部です。
「愛の小さな歴史」の中川龍太郎監督作品。第39回モスクワ国際映画祭で2冠に輝いたヒューマンドラマ。死んだ恋人からの手紙によって再び動き始める主人公の日常を映す。主演の朝倉あきがとても魅力的。いい。話題にもならなかったが、現代の小津の世界を訪仏させる最高の出来栄え。あなたも、生きて生きて、強く生きて・・・。
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「夏の夜空と秋の夕日と
冬の朝と春の風」2019年作品
四季を通じて四話のオムニバス。人生を見つめ直す旅立ち。
身近な幸せに触れてください。
人が直面する課題に、どう向き合っていくのか・・・。人間はそう強くはない。だけど、どう立ち向かったのかを、四季、季節ごとに、人間模様が描かれる。とてもとてもやさしさに満ちたヒューマンドラマです。ラストを飾る四話目は、涙に包まれます。世に陽の目を見ない作品ですが、是非、オススメです。
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「まともじゃないのは君も一緒」2020年作品
今の生活って何?普通って何?
世の中になじめず、器用でない方にどうぞ。
恋愛下手、コミケーションもダメな数学一筋塾講師と、恋愛経験がないくせに恋の指南をする教え子が繰り出す恋の方程式とは?成田凌、清原果那の組み合わせがマッチして、心地いいほどのやさしさに満ちている。今の生活って何?”普通”って何?現代に一石を投じる。この映画を見たら、都会の喧騒から逃れて静かな森に身を置きたくなるでしょう。
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*心が風邪を引いた時の処方箋映画アタ
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「がんばっていきまっしょい」1998年作品
失敗、挫折は終わりではない。教えである。
とりあえず、無理せず、がんばっていきまっしょい。
四国・松山を舞台に、ボートに青春をかけた女子高生たちの姿を瑞々しく描いた青春ドラマ。田中麗奈、映画デビュー作。スポ根ものではないが、青春のきらめきがほとばしる名作。青春の痛みと次に進む指針となるだろう・・・。さあ、失敗も、どんまい!でも、そう、人間は強くはないけど・・・。このタイトル、”頑張って・・・”は、つらい立場には、きついよ〜・・・、あえて、あえて、見て下さい。酷だけど・・・。
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「花」2002年作品
きっと、生きていればいいこともある・・・。
「GO」で直木賞を受賞した金城一紀が、他者との対話を通じて自分を見つめるというモチーフで描いた短編集『対話篇』収録の同名小説『花』を映画化。突然の動脈瘤によって生きる希望を失いかけた青年と、亡き妻を弔う旅に向かう末期ガンの初老の男の交流を描く。出演は大沢たかおと柄本明。生きるって、何?でも、生きるから見れるものがたくさんあります。
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*心が風邪を引いた時の処方箋映画アタ
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「禅zen」2008年作品
宗教映画ではなく、心のありかを問う映画です。
曹洞宗を開き、禅の教えを説いた鎌倉時代の僧、道元禅師の生涯を描く。このテーマだから、重苦しいと思われがちだが、美しい自然な風景に彩られ、教えの尊さを学ぶ機会になるでしょう。あらためて、自分に問いかけましょう。いい作品です。
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