私が選ぶカーアクション・ベスト20
*私が選ぶカーアクションNo.1
「バニシングin60」1974年作品
インディーズながら、全編カーアクション映画誕生!
スタントマン出身のHB・ハリッキーが自ら、製作、監督、脚本、主演し、全エネルギーを賭けた、かってない全編カーアクション映画を誕生させた。
過去、マックウィーンの「ブリット」、ジーン・ハックマンの「フレンチコネクション」では、カーアクションは、刺身のツマみたいだったが、これがクローズアップされ、ロイ・シェイダーの「セブン・アップス」では、連続20分カーチェイスと来る。そこで、遂に、HB・ハリッキーが、全編カーアクション映画に本格的に乗り出したのだ。それも、公道を走る。(これがいい)CGなど一切なし。(当時はない)、インディーズ映画という低予算ながら、パトカーを幾台も追従させ、上空にはヘリ、特にカーチェイスの臨場感はたまらない。昨今、「ワイルドスピード」などのCGを多用、まるでSF的カーサーカスに終始するのが常だが、本作は、すべて本物!当然、派手さはないが、リアルさは、今見ても、色あせしない。そして、物語のオチもいい!最高のカーアクション映画、永遠不滅の金字塔!
ちなみに、このHB・ハリッキー、この作品で一儲けして、次作のカーアクション映画「ジャンクマン」は、前作とは違い、製作費がふんだん、車をジャンクしまくることが主体となって、カーチェイスの面白さは消えうせた。初心を忘れてしまった失敗作。かといって、HB・ハリッキーの名を汚すことはない。


*私が選ぶカーアクションNo.2
「マッドマックス」1979年作品
バイオレンス・カーアクションと名付けたい!
当時は、カーアクションならハリウッドと言われたが、この映画はオーストラリア映画である。荒野のハイウェイの暴走車を警察官がチューナップしたパトカーで撃退する。過激なカーアクションは、まさにバイオレンス・カーアクションと名付けたい。結果、撮影中、スタントマンが事故死にみまれたことも、話題になり、正月映画として大々的に宣伝、日本でも予想外の大ヒットをした。主演のメル・ギブソンは、一躍メジャーの仲間入り。ジョン・ミラー監督も一躍、脚光を浴びた。近年、このシリーズ作で「怒りのデスロード」でもメガホンを取ったが、これまた過激で斬新な映像を見せ付けた。老いを感じさせないパワフルさで、再度、ひのき舞台に。この御仁、意外にも「ベイブ」の脚本も書いて大ヒットさせる幅広さ。恐るべし。余談ですが、私事で恐縮ですが、当時、映画館時代、この映画の配給会社ワーナーブラザースからの上映オファーを断ったのは、今でも悔やまれる、興行時代の汚点である。だから、とても感慨深い。


*私が選ぶカーアクションNo.3
「重犯罪特捜班 セブン・アップス」1973年作品
刑事モノだが、カーアクショ10分以上連続が売り!
電車の高架下カーアクションが話題となり大ヒットした「フレンチコネクション」のプロデュサーが、それに味をしめて、自ら監督し、話はそっちのけで、カーアクションが10分以上も連続だけに的をしぼった、いわくつきの作品。ヒットはしなかったが、そのカーアクションに製作費をかけただけに、公道を突っ走る派手さはたまらない。今のようにCGは一切ないから、そこがいい。今、見たら少々物足りないかもしれないが、リアルさがたまらない。
主演は、「フレンチコネクション」にも出演し、その後のスピルバーグの出世作「ジョーズ」で名を挙げたロイ・シャイダー。刑事映画に名を借りたカーアクション映画が誕生した。


*私が選ぶカーアクションNo.4
「ゲッタウェイ・スーパースネーク」2013年作品
近年では最高!CGなし、本格的なカーアクション映画!
「マトリックス」、「沈黙の戦艦」などのたくさんのヒットメーカー、ジョエル・シルバー製作のカーアクション映画。ブルガリアを舞台に、妻を人質にとられた為、犯罪に加担しパトカーの追撃を逃れる、全編にわたるカーチェイスバトル。これが、「ワイルドスピード」のCG多様と一線を化して、本物を追求したシーンの数々は、手に汗握る。ラストのワンカット長回しの激走(信号無視)は、どう撮ったのかと思うほど。ただ残念なのは、撮影許可のためか、全編、夜のカーアクションなので、迫力が薄まってしまった。でも、制作陣の本物のカーアクションへのこだわりは十分、伝わってくる。久々に本格的カーアクション映画に興奮した!ハリウッド映画だが、ブルガリアが舞台。たぶん、予算もあるが、道路封鎖の兼ね合いか?近年では、本作が最高!


*私が選ぶカーアクションNo.5
「ニード・フォー・スピード」2014年作品
夢のスーパーカーが公道を激走!
人気ゲームの映画化。天才レーサーたちが公道を突っ走る。速さばかりではなく、随所に趣向をこらしたカーテクニックは見モノ。チューンナップされたスーパーカーの数々は、カーマニアには涎モノか?スピード感なら、本作がダントツ!カメラワークもこだわりを持って撮っている。とてもかっこいいカーアクション!


*私が選ぶカーアクションNo.6
「ワイルドスピード」2001年作品
おなじみ世界的大ヒット・シリーズ1作目!
まだ、初期の「ワイルドスピード」は、まだ、マシだった。2019年作で9作目、まだまだ続くという。もはや、最近作は、カーアクションというより、CG多様の車のサーカスである。SF映画の様相。製作費をふんだんにかけて、スカイダイビングしたり、高層ビルから高層ビルへダイビングと突拍子も無い、あり得ないカーアクションにときめきは無い。いかに、ありそうなことを、迫力をもって撮る事が、私はカーアクション映画の醍醐味といえるから・・・。この順位は、世界的規模の大ヒットに敬意を込めて、この順位にさせてもらった。


*私が選ぶカーアクションNo.7
「ベイビードライバー」2017年作品
カーアクションだけではなく、話が面白い!
犯罪の片棒をドライバーとして見せるカーアクション。カーチェイスより、カーテクニックの妙味が、一味違うところ。また、本来、この手のものは、物語自体が刺身のツマみたいなところがあったが、展開がとて面白い。作品のレベルは相当なもの。若者の音楽を聴きながら煙に巻く数々のカーバトル。スタイリッシュカーアクションはと名付けたい。


*私が選ぶカーアクションNo.8
「ブールスブラザース」1980年作品
伝説のコメディ映画なれどカーアクションふんだん!
「アニマルハウス」で大ブレイクしたジョン・ベルース、「ゴーストバスターズ」のダン・エクロイドがバンドを結成し、孤児院のため窮地を救うため、大暴れ。全編、ブラックコメディにあふれながらも、カーアクションも見所いっぱい。監督も、あのマイケル・ジャクソンのおなじみ「スリラー」のPVも製作したジョン・ランディス監督。笑いあり、アクションと、映画のおもちゃ箱のひっくり返したような作品。


*私が選ぶカーアクションNo.9
「フレンチコネクション」1971年作品
マックイーンの「ブリッド」を原点に、
これがカーアクションの火付け役となった伝説の刑事映画!

スティーブ・マックウィーンの刑事映画1968年作品「ブリッド」で、サンフランシスコを舞台に、カーアクションが話題となり、これが原点となり、この本作では、シーン・ハックマン主演の刑事映画だが、全世界を驚かせたのが、犯人を追って、電車高架下を140キロで爆走するシーンは度肝を抜いた。このカーアクションが、その後の刑事アクションにはカーアクションは定番となった。余談だが、これに刺激されたのか、あの大御所ジョン・ウェインも初の刑事映画「マックQ」に主演、浜辺での美しさを際立たせたカーアクションを見せてくれたものだ。本作はアクション映画なれど、内容も伴っていたので、何とアカデミー賞作品賞にも輝いた傑作でもある。この映画でウイリアム・フリードキン監督も監督賞に輝き、その後、ホラー映画の金字塔「エクソシスト」を誕生させた名匠である。
この作品を語らずして、刑事映画は語れない、まさに伝説中の伝説映画。
カーアクション映画としてのカテゴリーではないことはご容赦下さい。


*私が選ぶカーアクションNo.10
「インターチェンジ」2001年作品
あなどるななかれ!CGなし、本物の迫力!
名車のお国だけに、ドイツ映画のカーアクションはド派手!

ドイツのテレビドラマで、アウトバーンを舞台にカーアクションが売りの刑事ドラマがある。日本ではDVD化され、シリーズ化され、結構ファンが多い。何故なら、テレビドラマなのに、予算が半端ない。アウトバーンで高級車をやたらとぶっ壊すというだけに、本作も、リアルなジャンクシーンはおったまげ〜です!ほぼ誰も、この作品は知られてないが、隠れたカーアクション映画の傑作である。ドイツ映画のカーアクションはハリウッドにはない本気さが伺える。やはり、数々の名車とアウトバーンの国だけに、やることが違います。


*私が選ぶカーアクションNo.11
「バットボーイズ2」2003年作品
冒頭のハイウェイ・カーアクションだけでいい!
大ヒットシリーズ2作目。見どこは何と言っても、冒頭のハイウェイでのカーチェイスは手に汗握る。惜しげもなく車がジャンクする、宙を舞う、もう、ここだけで腹いっぱいになって、逆にここに集約されてしまって、後は、尻すぼみ。ここだけで作品をおぎなうだけの迫力はあった。次か次へと車が宙を舞う、このカーアクションスタイルは、その後の数々のカーアクションに影響をもたらした。マイケル・ベイの本領発揮!
*マイケル。ベイ監督、2022年作の「アンビュランス」でも、全編、カーアクション映画を披露してくれました。ポスターが地味だから、伝わってこないが、CGなし、贅沢ざんまい、製作費ふんだんのカーアクションを是非、ご覧下さい!



*私が選ぶカーアクションNo.12
「トランスポーター2・3」2005年作品
カーアクション大好き、
リュック・ベッソン監督が製作のシリーズ2・3作目!

「レオン」でおなじみ、フランスのリュック・ベッソン監督が製作した1作目「トランスポーター」が予想以上のヒットを記録し、満を持しての2作目、3作目とあって、カーアクションのお金のかけ方もパワーアップ。内容は1作目が、あまりにも良く出来すぎていて、2.3作目と物足りないが、アクションだけ、見て楽しんで下さい。


*私が選ぶカーアクションNo.13
「TAXiタクシー」1997年作品
カーアクション・コメディ映画です!
リュック・ベッソン監督が、初めて本格的なカーアクション映画を製作したのが本作です。
スピード狂のタクシードライバーが警察に協力し、事件を解決の為、フランスの公道を激走する、ハチャメでコメディなカーアクション映画の誕生です。笑いの要素が強すぎて、そうハラハラしないので、私的には、このシリーズ作品、好きではありませんが、2004年には、アメリカ映画でリメイクされたほど、人気作になりました。好きではないが、シリーズ全5作とちゃんと、チェックしているほど、カーアクション・マニアです。


*私が選ぶカーアクションNo.14
「007慰めの報酬」2008年作品
007シリーズ総じて、カーアクションはいつも見応えアリ、
本作はすこぶる、素晴らしい!

007、古くはロジャー・ムーアがボンド時代、「007黄金銃を持つ男」では、川を、壊れた橋を使って、車が宙を360度回転して渡ってしまう離れ業は、当時、話題になりました。
それからは、007にはカーアクションはつき物です。いつもレベルの高い(予算が半端ないのもある)を披露してくれていますが、本作は、カット割が絶妙で、007シリーズの中でも群を抜いています。余談ですが、ボンドガールにロシアのオルガ・キュリレンコが抜擢され、歴代のボンドガールでは上位に入ります。とてみ魅力的でした。今でも現役バリバリの女優さんです。ファンです。


*私が選ぶカーアクションNo.15
「ザ・ロック」1996年作品
アクションなら、マイケル・ベイ監督!
「バットボーイズ」のアクションで男を上げたマイケル・ベイ、2作目の本作が、またアクションがふんだん。マイケル・ベイならではの多種なアクションが連発。特にカーアクション・シーンのカメラワークに唸る。この御仁、その後、「トランスフォーマー」でも世界的大ヒットと、アクションを撮らせたら第一人者。


*私が選ぶカーアクションNo.16
「ボーン・レガシー」2012年作品
ボーン・シリーズで、カーアクションだけは、これが最高!
2002年作「ボーン・アイデンティティー」が想像を超える大ヒット(ビルからビルへ飛び移るシーンは撮影カメラマンも後ろからワイヤー移動して迫力あるシーン、これが最初か?)は、3作もシリーズ化された。本作はスピンオフで、主演がマッド・デイモンではない、内容の評判は悪いが、カーアクションだけは見て欲しい。そこだけは絶対いい。


*私が選ぶカーアクションNo.16
「続・激突カージャック」1974年作品
スピルバーグの劇場1作目作品!
スティーブン・スピルバーグ監督の1作目を「激突!」と思われているが、それはアメリカのテレビドラマで、あまりにも評判いいので、日本では劇場で上映し話題に。
この映画が、スピルバーグとしての映画処女作。まあ、それにしては、酷いタイトル。「激突!」にあやかって邦題だが、原題は、「シュガーランドエキスプレス」です。里子に出された息子を取り返すため、夫婦でカージャックする、実話に基づくのだが、内容はシリアスで、スピルバーグの潜在能力を十分に知らしめた最高傑作である。
只者ではない、スピルバーグだから、随所にカーアクションを散りばめるところがサービス精神の賜物。カーアクションが凄いというわけはないが、追走する30台以上のパトカーの壮烈なシーンは、なんと美しいことか。私は、本作で、スピルバーグの虜になった。後に、「ジョーズ」、「E.T」などの世界的名作を産んだが、これが原点である。才能がはとばしる、この作品を、私は、映画館で、何度も何度も見た。本当に素晴らしいの一語。


*私が選ぶカーアクションNo.17
「スピードスクワッド」2019年作品
ハリウッド並みの韓国カーアクションはこれだ!
物語にこだわりすぎて、カーアクションの凄さが薄まった。この手は、とことん、カーアクションに徹すれば、もっと面白い作品に出来上がったのに・・・。驚くことに、カーアクションはハリウッド並みの迫力だけに、なおさら惜しい。韓国映画の底力が伺える。


*私が選ぶカーアクションNo.18
「狂った野獣」1976年作品
邦画だ!東映だ!
古いと言うなかれ!カーアクション映画ブームに乗っかった
東映カーアクション映画、1976年、本格な第2弾!

当時のハリウッドのカーアクションブームに邦画の乗っかったのが、1976同年に第1弾として渡瀬恒彦主演、深作欣二監督で「暴走パニック 大激突!」。
これは、ただ激走がメインで、そう派手ではなかったが、カーアクションの2作目が中島貞夫監督、またもや渡瀬が主演。脇を懐かしき川谷拓三たちのピラニア軍団出演。バスジャックがテーマだが、これが相当、面白い。リアルタイムで見たが、今も鮮明に覚えている。カーアクションもふんだん。出演者がスタントマンを使わず、体を張ったB級ながら、語り草の東映アクションです。噂によると、あのハリウッドの「スピード」にも影響されているという。日本では公道の制約が多いので、カーアクション映画は少ないが、あえて制限の中、意気込みがヒシヒシ伝わる!唯一、この映画を超えるものはない。
1987年に出演、近藤真彦・中村雅敏・根津甚八・藤谷美和子、奥山和由製作の「この愛の物語」があったが、大島での島限定アクションでは物足りなかった。これが、日本ではカーアクションメイン作品は最後。ただし、「湾岸ミッドナイト」のように、インディーズカーアクションも多々あるが、ただスピードとドリフトを見せるだけではネ・・・。


*私が選ぶカーアクションNo.19
「ミッション・インポッシブル2」2000年作品
ジョン・ウー監督ならではのアクションワールド炸裂!
このシリーズ、アクション常に唸らせるが、カーアクションも凄い。本来、シリーズ5作目”ローグ・ネイション”を上位に持ってきてもいいが、何故か、本作のジョン・ウーのかっこいいカーアクション、バイクアクションはとても印象的。何度も見てもスタイリッシュ!脳裏から離れない。ジョン・ウーのアクションの見せ方は職人芸。


*私が選ぶカーアクションNo.20
「ホワイトストーム」2019年作品
ラスト10分のカーアクションはすこぶるいい!
映画の内容はもうどうでもいい。ラスト10分のカーチェイスは公道を突っ走り、大型バスの横転、車は宙を舞う、それはCGではない、トドメは地下鉄通路での群集を巻き込んでのカーバトル、最後は電車へのダイブとくるから恐れ入る。最近作では、このカーアクションは見応えありです。カーアクションファンは是非、見て下さい。最高!


*私が選ぶカーアクション余談
「デーティ・メリークレジー・ラリー」1974年作品
カーアクションは期待ほどでもないが、タイトルがいい!
この映画のカーアクションはそれほどでもないが、なんかタイトルがダーティハリーとカーアクションの合わせ技、いい時代。
*補足
長年、生きてると、カーアクションマニアには、数々のカーアクションシーンの歴史には、昨今、どれだけの凄いシーンを用意してもCGカーアクションにはウンザリ(ワイルドスピードが顕著)、やはり、カーアクションはリアルが一番。どこか、やぼたくてもいい、ありそうなカーバトルに心が躍る。これも凄くはないが、カーアクションに的を絞って、コケた作品だが、今でもタイトル同様、忘れられない。ついでに、本作同様、同時期、ピーター・フォンダ主演の「悪魔の追跡」のカーアクションの車の横転も画期的なカーアシュンの新たな始まり・・・、時を経て、2017年の「スクランブル」も名車を出してきたが、何か消化不良。とやかく言うのは、カーアクションを愛しているからこそ、許してネ。ブルース・ウィルスの「ダイハード」シリーズのカーアクションも書きそびれたが、ウィルスの小品「スリー・リバース」のカーバトルも捨てがたい。そうそう、「Xメン」のスピンオフの「ヴルヴァリン」のカーアクションもいいんです。まあ、書きもれた作品は山ほどある。あえてベスト20としたが、みんな、愛を込めて、体を張ってカーアクションに命をかける、すべてのカーアクションのスタッフに心から敬意を表したい。ありがとうございます。カーアクション万歳!!!!!!!






































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制作:chuei.jp
四日市中映シネマックス

STAFF: Setuo Watanabe  Namiko Tati  Tiaki Kobayasi  Mika Tutui
THANKS: Yasuo Itou  Yosiyuki Oota  Hiromitu Ootuka  Turukiti Suzuki  Tosimizu  Miki Nakamura